ジョエル・ペラルタ

ジョエル・ペラルタ・グティエレス：ドミニカが生んだジャーニーマン

ジョエル・ペラルタ・グティエレス（Joel Peralta Gutiérrez）は、1976年3月23日、ドミニカ共和国のモンセニョール・ノウエル州ボナオで生まれました。右投右打の投手として、メジャーリーグベースボール（MLB）で長きにわたり活躍しました。

プロ入りと下積み時代

1996年、ペラルタはオークランド・アスレチックスと契約し、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。しかし、アスレチックスではメジャー昇格を果たすことができず、1998年に自由契約となります。

1999年、アナハイム・エンゼルスとマイナー契約を結び、再びメジャーを目指すことになりました。2000年に渡米し、ルーキー級やA-級のチームで経験を積みます。A-級ボイシでは防御率6.48と苦戦しました。

2001年、A級シーダーラピッズとAA級アーカンソーでプレー。A級では41試合に登板し、0勝0敗23セーブ、防御率2.13と好成績を収めました。2002年もA級で好投を続け、5勝0敗21セーブ、防御率0.95という驚異的な数字を残しました。

2003年にはAA級とAAA級でプレーし、着実にステップアップ。2004年はAAA級ソルトレイクで39試合に登板し、4勝2敗1セーブ、防御率4.98でした。

メジャーデビューとロイヤルズ時代

2005年、ペラルタはAAA級ソルトレイクでシーズンを迎えました。5月、フランシスコ・ロドリゲスの故障者リスト入りに伴い、メジャー契約を結び、ついにMLBデビューを果たします。5月25日のシカゴ・ホワイトソックス戦で、2.1回を無安打無失点4奪三振と好投しました。その後は中継ぎとして定着しましたが、8月31日にAAA級へ降格。この年は28試合に登板し、1勝0敗、防御率3.89という成績でした。

2005年オフ、ペラルタはウェーバーでカンザスシティ・ロイヤルズへ移籍しました。2006年は64試合に登板し、1勝3敗1セーブ、防御率4.40。2007年は62試合に登板し、1勝3敗1セーブ、防御率3.80を記録しました。2008年は40試合に登板し、1勝2敗、防御率5.98とやや不調でした。

2009年1月、ロイヤルズと契約しましたが、4月1日に自由契約となりました。

ロッキーズ、ナショナルズ時代

2009年4月、コロラド・ロッキーズとマイナー契約。5月にメジャー昇格を果たしましたが、27試合で0勝3敗、防御率6.20と振るわず、AAA級へ降格。オフにFAとなりました。

2009年12月、ワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結びました。2010年はAAA級で好成績を収め、6月にメジャー昇格。39試合に登板し、1勝0敗、防御率2.02と安定した投球を見せました。しかし、オフにノンテンダーFAとなります。

レイズ時代

2010年12月、タンパベイ・レイズと1年契約を結びました。2011年は71試合に登板し、3勝4敗6セーブ、防御率2.93と好成績を挙げました。2012年もセットアッパーとして活躍しましたが、6月9日の試合でグラブに松脂が付着していると指摘され、退場処分を受けました。その後、MLB機構から8試合の出場停止処分を受けました。この年は76試合に登板し、2勝6敗2セーブ、防御率3.63でした。

2013年は自己最多の80試合に登板し、3勝8敗1セーブ、防御率3.41。2014年は69試合に登板し、3勝4敗1セーブ、防御率4.41でした。

ドジャース、マリナーズ、カブス時代と引退

2014年11月、ロサンゼルス・ドジャースへトレード移籍。2015年オフに自由契約となりました。

2016年、シアトル・マリナーズとマイナー契約を結びましたが、6月に自由契約となりました。その後、シカゴ・カブスと契約しましたが、7月にDFAとなり、AAA級へ降格。2016年9月16日、現役引退を発表しました。

投球スタイル

ペラルタの主な球種は、平均球速約144km/hのフォーシーム、カーブ、スプリッターでした。以前はチェンジアップやスライダーも投げていましたが、晩年はほぼ3球種に絞っていました。フライボールピッチャーであり、被弾が多いのが弱点でした。

ペラルタは、様々な球団を渡り歩きながらも、MLBで長く活躍したリリーフ投手でした。その経験豊富な投球は、多くのチームで貴重な戦力となりました。

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