ジョシュ・スミス

ジョシュア・スミス：天賦の才を持った元NBAプレーヤー

ジョシュア・スミス（Joshua Smith, 1985年12月5日 - ）は、アメリカ合衆国ジョージア州カレッジパーク出身の元プロバスケットボール選手です。NBAのアトランタ・ホークスを中心に活躍し、スモールフォワード、パワーフォワードをこなしました。

学生時代：全米No.1高校でスター選手として活躍

スミスはバージニア州のオークヒル高校でプレーし、最終学年の2003-04シーズンには25.8得点、7.4リバウンド、6.0ブロック、3.0スティールという目覚ましい成績を記録。チームを38戦全勝に導き、同校はUSAトゥデイ紙によって全米1位にランク付けされました。個人としても、マクドナルドやパレード誌のオールアメリカンチームに選出、ネイスミス賞の最終候補にも残るなど、数々の栄誉に輝きました。

また、数多くの高校オールスターゲームにも出場し、ナイキ・フープサミットでは27得点を挙げて大会MVPを獲得。高校通算980得点はオークヒル高校の新記録となりました。学業面でも優秀で、最終学年にはオークヒルのアカデミック・アワードを受賞しています。

NBAキャリア：ホークスでの躍進と苦悩、そして移籍

高校卒業後、大学には進学せず、2004年のNBAドラフトにアーリーエントリーし、1巡目17位でアトランタ・ホークスに指名されました。1年目の2004-05シーズンは、74試合中59試合に先発出場し、平均9.7得点、6.2リバウンド、2.0ブロックを記録。オールルーキーセカンドチームに選出されるなど、将来を嘱望される選手として注目を集めました。2005年のNBAオールスター・スラムダンクコンテストでは、ドミニク・ウィルキンスの背番号21を着用するパフォーマンスを披露し、圧倒的な身体能力を見せつけ優勝を果たしました。

ルーキーシーズン以降は、その驚異的な身体能力から繰り出されるダンクやブロックでファンを魅了する一方で、他のスキルが不足しているという評価も受け、「ダンクだけの選手」というレッテルが貼られることもありました。スミスは、ジャンプショットの改善に努め、得点力の向上を目指しました。得意のブロックはNBA2年目にしてリーグ屈指の実力となり、3年目の2006-07シーズンには平均ブロック数でリーグ2位にランクイン。リバウンド、スティールでもリーグ上位に入るなど、オールラウンドな活躍を見せました。

ホークスは当時、低迷期にあり、若手選手の育成に力を入れていました。スミスもその一人として期待され、2007-08シーズンにはチームは8シーズンぶりにプレーオフに進出。スミス自身も好成績を維持し、チームの躍進に貢献しました。

2013年7月10日、デトロイト・ピストンズに移籍しますが、チームメイトとの連携や協調性に苦しみ、2014年12月22日に解雇されます。その後、幼馴染のドワイト・ハワードが所属するヒューストン・ロケッツと契約。プレーオフではカンファレンスセミファイナルで活躍し、チームの勝利に貢献しました。

2015年7月16日にはロサンゼルス・クリッパーズと契約しますが、チームに馴染めず、2016年1月22日に再びヒューストン・ロケッツに放出されました。

2016年夏以降はNBAのチームと契約できず、CBAの四川ブルーホエールズと契約。2017年10月25日にはニューオーリンズ・ペリカンズと契約しますが、すぐに放出されるなど、晩年は苦難の時期を過ごしました。

プレースタイル：屈指の身体能力と課題

NBA屈指の身体能力を誇り、天賦の才から繰り出されるダンクやブロックは圧巻でした。ガード並みのクイックネスを持ちながら、パワーフォワードとしても申し分ない体格の持ち主でしたが、成功率が低い3Pシュートを多用するプレースタイルが、チームを転々とする要因の一つとなりました。

ジョシュア・スミスは、その圧倒的な身体能力でNBAファンを魅了した一方で、プレースタイルやチームへの適応に苦しんだ選手でもありました。彼のキャリアは、才能だけでは成功できないプロスポーツの厳しさを物語っていると言えるでしょう。

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