ドミニク・ウィルキンス

ジャック・ドミニク・ウィルキンスのプロフィール

ジャック・ドミニク・ウィルキンス（Jacques Dominique Wilkins）は、1960年1月12日にフランスのパリで生まれたアメリカの元プロバスケットボール選手です。身長203cm、体重97kgで、NBAやその他のリーグで多くの観衆を魅了しました。ウィルキンスはその高い得点能力と印象的なダンクシュートから「ヒューマン・ハイライトフィルム」と称され、ジュリアス・アービング、マイケル・ジョーダン、ヴィンス・カーターと並んで歴史上最も優れたスラムダンカーの一人とされています。彼の功績は2006年にバスケットボール殿堂入りを果たすことでさらに際立ちました。

初期の生活と大学時代

ウィルキンスはフランスで米軍の空軍に従事していた父親のもとに生まれました。生まれたのはフランスの首都パリですが、実際にはリヨンで生まれたという説もあります。家族はダラスやボルチモアを転々とした後、ノースカロライナ州に定住し、ワシントン高校に通いました。1979年にジョージア大学に進学し、そこでのキャリアでは平均21.6得点という輝かしい記録を残し、1981年にはSECのMVPに選ばれました。ウィルキンスはこの大学での3年間を経て卒業しました。

プロキャリアの展開

1982年のNBAドラフトではユタ・ジャズに選ばれましたが、開幕前にアトランタ・ホークスにトレードされ、その後のキャリアの大部分をホークスで過ごしました。ウィルキンスは1983-84シーズンから1993-94シーズンまで11シーズン連続で1試合平均20得点以上を記録するなど、素晴らしい成績を収めました。特に1985-86シーズンには30.3得点を挙げ、得点王に輝きました。彼が在籍したホークスは1980年代に強豪として知られ、ウィルキンスを中心に4度の50勝以上を達成しました。主なチームメイトにはケビン・ウィリス、モーゼス・マローン、ドック・リバースなどがいました。

ウィルキンスはNBAオールスターゲームに9回選出され、スラムダンクコンテストでは2回優勝した実績もあります。特にマイケル・ジョーダンとの競演は観客を熱狂させ、多くの記憶に残る瞬間を生み出しました。1984年にはラリー・ナンスに敗れた後、1985年にはジョーダンに勝利し優勝。その後も1988年の決勝で再び対戦しましたが、ジョーダンに敗れています。また1990年には最後のスラムダンクコンテストに出場し、優勝を果たしました。

ウィルキンスはホークスの顔とも言える存在でしたが、1993-94シーズン途中にダニー・マニングとのトレードでロサンゼルス・クリッパーズに移籍しました。その後はボストン・セルティックスやサンアントニオ・スパーズ、オーランド・マジック、さらにはヨーロッパのギリシャやイタリアのクラブでもプレイしました。

ウィルキンスのキャリア通算成績はNBA歴代で13位にあたる26,668得点、7,169リバウンドを記録しました。彼の背番号21番は2001年にホークスで永久欠番となり、ウィルキンスの功績が称えられました。NBA史上最も偉大な選手50人には選出されなかったものの、彼の実力に対する評価は高く「選ばれないのはおかしい」とする意見も聞かれました。

ウィルキンスの家族もバスケットボールに関わり、弟のジェラルド・ウィルキンスもNBAでプレイしていました。その息子、ダミアン・ウィルキンスもシアトル・スーパーソニックスなどで活躍しました。ウィルキンスは957試合連続でファウルアウトしなかったという記録も持ち、これはモーゼス・マローンやウィルト・チェンバレンに次ぐものでした。

受賞歴と名誉

• - 得点王 1回（1985-86年）
• - オールスタースラムダンクコンテスト優勝 2回
• - NBAオールルーキーチーム 1983年
• - オールNBAファーストチーム 1回、セカンドチーム 4回、サードチーム 2回
• - NBAオールスター出場 9回
• - バスケットボール世界選手権優勝 1994年（ドリームチームIIメンバー）

ウィルキンスは2021年に「NBA75周年記念チーム」に選出され、75人目が投票でタイだったため76選手に選ばれることになりました。彼のバスケットボールキャリアは多くのファンに記憶され、今もなお愛され続けています。彼の功績は、バスケットボール界における金字塔とも言えるでしょう。

もう一度検索