ジョシュ・ハワード

ジョシュ・ハワード：栄光と波乱のNBAキャリア

ジョシュ・ハワード（Joshua Jay Howard, 1980年4月28日 - ）は、アメリカ合衆国ノースカロライナ州ウィンストン・セーラム出身のバスケットボール選手です。ポジションはシューティングガード、スモールフォワードをこなすスウィングマンで、201cmの身長と95kgの体重を生かしたプレーが持ち味です。

学生時代：ACCを制覇したスター

ハワードは高校時代から注目を集め、地元ウェイクフォレスト大学に進学。NCAAのアトランティック・コースト・カンファレンス（ACC）で活躍し、2003年にはチームをレギュラーシーズン優勝に導きました。この年には、大学バスケ界で最も権威のある賞の一つであるジョン・ウッデン賞と、ジェームズ・ネイスミス賞を受賞しています。

NBAでの活躍

2003年のNBAドラフトでは、ダラス・マーベリックスから全体29位指名を受けプロ入り。ドラフト順位は決して高くなかったものの、1年目から即戦力として活躍し、マーキス・ダニエルズと共にオールルーキー・セカンドチームに選出されました。

2004-05シーズンには、出場した76試合全てで先発出場を果たし、平均出場時間も大幅に増加。チームからの信頼を勝ち得ました。当時のマーベリックスは、ハワード、ダニエルズに加え、マイケル・フィンリー、ジェリー・スタックハウスといった有能な選手が同じポジションにひしめき合っていましたが、ハワードは着実に存在感を高めていきました。

2005-06シーズンは怪我に悩まされながらも、前年を上回る活躍を見せ、チームを支えました。このシーズン、マーベリックスはチーム史上初めてNBAファイナルに進出。ハワードも重要な役割を果たしましたが、マイアミ・ヒートに敗れ、優勝はなりませんでした。2006年10月には、マーベリックスと4年間4,000万ドル以上の契約延長に合意しました。

2006-07シーズンは、ダーク・ノヴィツキーと共にチームを牽引し、リーグ最高勝率でレギュラーシーズンを終える原動力となりました。また、この年にはNBAオールスターゲームにも選出され、キャリアのピークを迎えました。

しかし、2010年2月には、ワシントン・ウィザーズへトレード。その後、ミネソタ・ティンバーウルブズなどにも所属しましたが、かつての輝きを取り戻すことはできませんでした。

プレイスタイル：万能型プレーヤー

ハワードは、オフェンスからディフェンスまで、様々な役割をこなすユーティリティープレーヤーでした。特にディフェンスでの貢献は大きく、201cmの身長ながらリバウンド能力にも優れていました。また、身体能力が高く、ローポストへのカットインやアウトサイドシュートも得意とするスウィングマンでした。

トラブル：素行の問題

ハワードは、そのプレースタイルとは裏腹に、素行面で問題を抱えていました。2008年のポストシーズン頃から問題行動が続出し、以下のような不祥事を起こしています。

マリファナ所持・吸引の告白
プレーオフ敗戦後の誕生日パーティー開催
公道でのドラッグレースによる逮捕
チャリティーイベントでの人種差別発言

これらの問題行動により、ハワードは世間からのイメージを大きく損ないました。

受賞歴

ACCプレー・オブ・ザ・イヤー：2003
オールルーキー・セカンドチーム：2004
* オールスター出場：2007

ジョシュ・ハワードは、その才能と実績にも関わらず、素行の問題が尾を引き、NBAでのキャリアを長く続けることができませんでした。しかし、その万能なプレースタイルと、一時期見せた圧倒的なパフォーマンスは、多くのファンの記憶に残っています。

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