ジョシュ・ワーリントン

1990年 11月14日にイングランド、ヨークシャー州リーズで生まれたジョシュ・ワーリントンは、そのキャリアを通じて地元の熱狂的なファンに支えられ、フェザー級戦線で数々のタイトルを獲得しました。元IBF世界フェザー級王者として2度にわたり世界の頂点に君臨しています。

プロとしての第一歩は2009年10月31日。ハダースフィールドでのデビュー戦を4回判定で制し、白星発進を飾ります。キャリア初期は英国国内を主戦場とし、着実に勝利を積み重ねていきました。2012年11月9日にはクリス・メイルとのBBBofCイングランドフェザー級王座決定戦に勝利し、初のタイトルを獲得。翌年にはジェイミー・スペイト、イアン・バイリーを相手にこの王座を2度防衛しました。

国内での評価を高める中、2013年11月2日にはコモンウェルスイギリス連邦フェザー級王座決定戦でサミール・ムネインを12回TKOで下し、次のタイトルを手中にします。このコモンウェルス王座もレンドール・ムンロー相手に初防衛に成功。さらに2014年5月21日には、マーティン・リンゼイとの一戦でBBBofC英国フェザー級王座を新たに獲得すると同時に、コモンウェルス王座の2度目の防衛も果たしました。

地域タイトル制覇は続き、2014年10月4日にはEBUフェザー級王座決定戦でダビデ・ディエリに4回TKO勝利。2015年4月11日にはWBCインターナショナルフェザー級王座決定戦でデニス・トゥビエロンに判定勝ちを収め、主要な地域タイトルをほぼ総なめにする快挙を成し遂げました。WBCインターナショナル王座はジョエル・ブランカー、日本の天笠尚、そして元IBF世界スーパーバンタム級王者のキコ・マルチネスを相手に3度防衛し、世界挑戦への足がかりを固めます。

そして2017年10月21日、デニス・セイランとのIBF世界フェザー級挑戦者決定戦に臨み、10回TKO勝利。リー・セルビーへの挑戦権を獲得しました。運命の世界戦は2018年5月19日、ホームであるリーズのエランド・ロード・フットボール・グラウンドで開催されます。IBF世界王者リー・セルビーとの激闘を12回判定2-1で制し、ついに念願の世界王座を獲得。キャリア最大の栄光を掴みました。

世界王者として、初の防衛戦はマンチェスターで2階級制覇王者カール・フランプトンを相手に行われ、12回判定3-0でこれをクリア。2度目の防衛戦では指名挑戦者キッド・ガラハドとの英国人対決を12回判定2-1で制し、王座を守り抜きました。

しかし、2021年、IBF王座の今後について団体側との意見の相違が生じ、王座を返上する苦渋の選択をします。その直後、同年2月13日に対戦したマウリシオ・ララに9回TKOで敗れ、プロキャリア初の黒星を喫するという波乱に見舞われました。同年9月のララとの再戦も、ワーリントンの負傷により2回終了負傷引き分けという不本意な結果に終わります。

捲土重来を期したワーリントンは2022年3月26日、因縁の相手キコ・マルチネスとIBF世界フェザー級王座を懸けて再戦。7回TKO勝利で見事に王座への返り咲き（第2期）を果たします。しかし、2期目の王座は長くは続かず、2022年12月10日の初防衛戦でルイス・アルベルト・ロペスに判定負けを喫し、王座から陥落しました。その後、2023年10月にはリー・ウッドが持つWBA世界フェザー級王座に挑戦するも7回TKO負け。さらに階級をスーパーフェザー級に移し、2024年9月にはアンソニー・カカーチェの持つタイトル（IBF・IBO、ただしIBFは懸からず）に挑むも判定負け。再び世界王座に手が届くことはありませんでしたが、リーズの伝説としてその激闘のキャリアはボクシング史に刻まれています。

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