ジョン・ウェイン空港

ジョン・ウェイン空港（John Wayne Airport、IATA: SNA, ICAO: KSNA）は、カリフォルニア州オレンジ郡に位置する空港で、サンタアナ、アーバイン、コスタメサ、ニューポートビーチの四つの都市に隣接しています。年間旅客数は1000万人を超え、ロサンゼルス都市圏においてはロサンゼルス国際空港に次ぐ規模を誇ります。

歴史と概要

この空港は1923年にオレンジ郡空港として開港しました。1979年に、ニューポートビーチに住んでいた俳優ジョン・ウェインを称え、現在のジョン・ウェイン空港へと改名されました。しかし、現在でもオレンジ郡／サンタアナといった旧名称が使われることもあります。

格安航空会社の拠点となっており、アメリカ西部の主要都市はもちろん、東部、中西部、ハワイの主要都市への便も就航しています。空港の敷地面積は約204ヘクタールと、アメリカの空港としては比較的狭く、大型旅客機に対応した設備は不足しています。そのため、国際線は近距離便に限られています。住宅地に囲まれているため、発着時間や回数に制限があり、騒音対策も講じられています。

主滑走路の長さは約1737メートル、ゼネラル・アビエーション用滑走路は約880メートルです。滑走路が短いため、ジェット機は離陸時にスロットルを全開にして短距離離陸を行い、着陸時にはエンジンの逆噴射を頻繁に利用します。また、離陸直後には騒音を考慮し、高角度で急上昇する特徴的な飛行が見られます。過去には、ABCの番組「20/20」でアメリカ国内の危険な空港の一つとして取り上げられたこともあります。

就航航空会社とターミナル

ターミナルは2階建てで、1階が到着ロビー、2階が出発ロビーとなっています。A棟、B棟、C棟の3つのエリアに分かれており、C棟には国際線用の設備があります。多くの航空会社が就航しており、アメリカ国内の各都市へのアクセスが可能です。

貨物便

貨物便については、フェデックス・エクスプレスがメンフィス、オークランドへの便を、UPS航空がルイビル、フェニックスへの便をそれぞれ運航しています。

ロサンゼルス・メトロポリタン・エリアの空港

ロサンゼルス大都市圏には、ジョン・ウェイン空港以外にも、ロサンゼルス国際空港（LAX）、オンタリオ国際空港（ONT）、バーバンク空港（BUR）、ロングビーチ空港（LGB）など、複数の空港が存在します。これらの空港は、それぞれの特性を活かして、地域全体の空の交通を支えています。

ディズニーランドへのアクセス

ジョン・ウェイン空港は、ディズニーランド（アナハイム）から約22キロメートルと非常に近い場所に位置しています。そのため、ディズニーランドを訪れる多くの観光客がこの空港を利用しています。

この空港は、その立地条件や運航上の制約から、独特の運用が行われていることが特徴です。短い滑走路での離着陸や、騒音対策のための飛行ルートなどが、他の空港には見られない特徴的な要素となっています。

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