ジョン・コナリー (作家)

ジョン・コナリーは、1968年5月31日にアイルランドのダブリンで生まれた推理作家です。ダブリン大学トリニティ・カレッジとダブリン・シティ大学で学び、ジャーナリストとして活動した後、2000年に作家デビューを果たしました。彼の作品は、ミステリー要素に加え、ファンタジーやホラーの要素が織り込まれているのが特徴です。

コナリーのデビュー作は、1999年に発表された「Every Dead Thing（『死せるものすべてに』）」です。この作品は、私立探偵チャーリー・パーカーを主人公とするシリーズの第一作であり、シェイマス賞の新人賞を受賞しました。このシリーズは、コナリーの代表作として知られ、多くの読者を魅了しています。

コナリーの作品は、その独特な雰囲気と魅力的なキャラクターによって、読者を深く引き込みます。特に、チャーリー・パーカーシリーズは、主人公の過去のトラウマや、悪霊との戦いが描かれており、ダークな世界観が特徴です。しかし、その一方で、人間ドラマもしっかりと描かれており、読者の心に深く響きます。

コナリーは、他にも「失われたものたちの本」や「失われたものたちの国」など、ファンタジー要素の強い作品も発表しています。これらの作品は、読者を別世界へと誘い、夢と現実の境界を曖昧にするような魅力があります。また、短編集もいくつか発表しており、その中には映画化された作品もあります。

受賞歴

シェイマス賞 新人賞（2000年） - 「Every Dead Thing（『死せるものすべてに』）」
バリー賞 英国ミステリ賞（2003年） - 「The White Road」
アメリカ図書館協会 アレックス賞（2007年） - 「失われたものたちの本」
アメリカ探偵作家クラブ短編賞（2014年） - 「Night Music: Nocturnes 2 （『キャクストン私設図書館』）」
アンソニー賞 最優秀短編賞（2014年） - 「Night Music: Nocturnes 2 （『キャクストン私設図書館』）」

主な作品

チャーリー・パーカーシリーズ
Every Dead Thing (1999) -『死せるものすべてに』
Dark Hollow (2000) -『奇怪な果実』
The Killing Kind (2001)
The White Road (2002)
The Black Angel (2005)
The Unquiet (2007)
The Reapers (2008)
The Lovers (2009)
The Whisperers (2010)
The Burning Soul (2011)
The Wrath of Angels (2012)

その他の小説
Bad Men (2003)
The Book of Lost Things（2006) -『失われたものたちの本』
He: A Novel (2017)
The Land of Lost Things (2023) -『失われたものたちの国』

サミュエル・ジョンソンシリーズ
The Gates (2009)
The Infernals (2011) , published as Hell's Bells in the UK (2012)
The Creeps (2013)

短編集
Nocturnes (2004)
Night Music: Nocturnes 2 (2015) -『キャクストン私設図書館』

日本語訳された作品
死せるものすべてに〈上・下〉（北澤和彦訳、講談社文庫、2003年）
奇怪な果実〈上・下〉（北澤和彦訳、講談社文庫、2005年）
失われたものたちの本（田内志文訳、東京創元社、2015年／創元推理文庫、2021年）
キャクストン私設図書館（田内志文訳、東京創元社、2021年／創元推理文庫、2024年）
失われたものたちの国（田内志文訳、東京創元社、2024年）

映画化された作品
The New Daughter（Nocturnesより） 監督：Luiso Berdejo, 脚本：John Travis（『ネスト』）(2009)：アメリカ映画 - 主演：ケビン・コスナー、en:Ivana Baquero
The Book of Lost Things 監督：en:John Moore (director)
Sanctuary 原作：Bad Men
Some Children Wander By Mistake（Nocturnesより）

コナリーの作品は、ミステリーファンだけでなく、ファンタジーやホラー好きにもおすすめです。その独特の世界観と魅力的なキャラクターは、きっと読者を満足させるでしょう。

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