ジョン・チャンソン

ジョン・チャンソン - MMA界の「コリアン・ゾンビ」

ジョン・チャンソン（英: Jung Chan Sung、ハングル: 정찬성）は、大韓民国慶尚北道浦項市出身の元総合格闘家です。彼は「コリアン・ゾンビ」という愛称で知られ、試合の際にはどんな打撃を受けても屈せず前に出続けるタフさを誇ります。彼のスタイルはアグレッシブであり、強力なパンチを武器に、数々の印象的な勝利を収めてきました。

来歴

チャンソンは1987年3月17日に生まれ、10代の半ばで首都ソウルの南楊州市に移りました。中学校時代は小柄な体型からいじめを受け、喧嘩に明け暮れていた彼を心配した叔母が14歳の時にハプキドーを始めさせました。その後は高校時代からキックボクシングを学び、大邱慶北科学技術大学を卒業後はブラジリアン柔術と柔道にも挑戦しました。また、18歳で韓国海軍に入隊し、テコンドーも習得しました。

2007年にはパンクラス・コリアのネオブラッド・トーナメントで優勝し、翌年から本格的にプロの総合格闘技の道に進みました。彼のキャリアはパンクラスから始まり、2009年に戦極でデビュー。戦極においては、初出場でリアネイキドチョークによる一本勝ちを収めましたが、その後の試合では初黒星も経験しました。

WECとUFCでの挑戦

2010年にはWECに参戦し、試合毎に厳しい戦いを強いられましたが、特にUFCでは彼の名声を確立する場となりました。2011年にはUFC初出場となる試合で、二度目の対戦相手にツイスターで一本勝ちし、この勝利はUFC史上初のツイスターによるものとして注目されました。

その後も数多くの著名な対戦者と戦い、2012年にはダスティン・ポイエーとFight of the Nightを受賞する好勝負を繰り広げました。チャンソンは、キャリアの中でノックアウトやサブミッションの賞を幾度も獲得しました。

しかし、2013年にはタイトルマッチでジョゼ・アルドに挑戦し、肩の負傷が影響しTKO負けを喫するなど、挫折も経験しました。その後、兵役のために2年間の休業を余儀なくされた期間を経て、2017年に復帰しました。

近年の戦績と引退

復帰後の試合でも多くの素晴らしいパフォーマンスを見せましたが、2022年の王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキー戦や2023年のマックス・ホロウェイ戦では結果が振るわず、2023年8月26日にホロウェイとの試合の後、引退を発表しました。この試合はファイト・オブ・ザ・ナイトに選ばれました。

人物・エピソード

チャンソンはGS25とスポンサー契約を結び、ファンとの関わりも大事にしています。彼は二男一女の父であり、俳優の本宮泰風と友好関係を持っています。また、2013年には旭日旗の象徴性について抗議を行ったこともあります。

2022年には、自身のジムが豪雨に見舞われる被害を受けるなど、多難な一面も。引退記念試合の後には自らのグローブが観客に奪われ、ハワイのマウイ島での災害支援に寄付を行うなど、温かい人柄も伺えます。

戦績と受賞

チャンソンの総合格闘技戦績は素晴らしく、キックボクシングもこなす実力派の選手です。UFCでは多くの受賞歴を誇り、彼のキャリアは多くのファンに愛され続けることでしょう。彼の戦績と足跡は、これからも語り継がれるでしょう。

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