ジョン・フーン

ジョン・フーン：テコンドーの貴公子とアイドルオタクの二面性

ジョン・フーンは、SNKの対戦型格闘ゲーム『ザ・キング・オブ・ファイターズ』（KOF）シリーズに登場する人気キャラクターです。韓国出身のテコンドー使いで、プラチナブロンドの髪を長く伸ばした美青年という容姿とは裏腹に、アイドルオタクという意外な一面も持ち合わせています。担当声優は一条和矢（『for GIRLS』では白井悠介）。

キム・カッファンとの複雑な関係

KOF'99で初登場したジョンは、キム・カッファンの同門であり、同時にライバルでもあります。静岡県在住という設定で、キムとは異なる更生指導方法を主張し、意見を対立させます。特にチャン・コーハンとチョイ・ボンゲの更生においては、キムの古風な指導方法に反発し、独自のプランを提案。'99ではチャン、2000ではチョイの個別指導を担当しました。

苗字の「全」を嫌うという変わった一面も持ち合わせており、その理由は「キム（金）より画数が少ないから」という、些細な理由によるものです。

アイドルオタクとしての意外な一面

クールな外見とは裏腹に、ジョンは筋金入りのアイドルオタクです。特に麻宮アテナの大ファンであり、アテナファンクラブにも所属。ファンの集いには「白虎」というハンドルネームで参加し、更生対象のチャンとチョイをコンサートに連れ回したり、カラオケでアテナの曲を熱唱させるなど、彼らにとっては散々な目に遭わせることもありました。

2001年にはアテナのコンサートに向かう途中、交通事故に遭いKOFを欠場。2002年には回復し、韓国ステージの背景に登場します。2003年にはキムを凌駕することを目標にKOFに復帰参戦しました。

他のシリーズ作品では、2002UMでは麟と矢吹真吾の更生と修行のため「ジョンチーム」を結成するものの、そのチームの浮きっぷりは他のキャラクターからも指摘されるなど、コミカルな一面も描かれています。NEOWAVEではキムと入れ替わりでチャン、チョイと韓国チームを組み、XIVではガンイルの勝利メッセージでガンイルの師匠であることが明らかになります。

足技中心の格闘スタイル

ゲーム上の特徴として、ジョンはキムと同じ必殺技を使う部分もある一方、通常技は足技に特化しています。「狙鷲陣」と「猟虎陣」という特殊な構え変更も持ち味で、これらの構え中はジャンプやガードができなくなる代わりに攻撃が強化されます。

多彩な必殺技

代表的な必殺技には、キムの「半月斬」に似た「満月斬」、上昇連続回し蹴りの「空砂塵」、足払いから衝撃波を出す「排氣撃」などがあります。特殊な構えから繰り出す技も豊富で、「狙鷲陣」からは「鷲爪脚」、「太極破」（2003では削除）、そして2003で追加された「孤鷲破」など、そして「猟虎陣」からは「飛虎撃」、「猛虎撃」、「襲虎撃」、そして2003で追加された「虎烈爪」と「太極避」（2003では削除）などがあります。超必殺技には「鳳凰裂爪脚」、「鳳凰天舞脚」、「残光排氣撃」、そして2003のリーダー超必殺技である「全式・裂爪飛天脚」など、派手な技を数多く持ちます。ストライカー動作では「伏虎襲撃」があり、2000ではダッシュ中に相手が触れると「空砂塵」を繰り出します。

複雑な人間関係

ジョンを取り巻く人間関係も複雑です。ライバルであるキム・カッファン、更生対象のチャン・コーハンとチョイ・ボンゲ、2001では自身の代理を務めたキムの弟子であるメイ・リー、そして最大の関心事であるアイドル、麻宮アテナ。さらに2002UMではチームメイトとして麟と矢吹真吾も加わります。そして師匠であるガンイルとその女友達であるルオンなど、彼を取り巻く人間関係は多岐に渡ります。

まとめ

ジョン・フーンは、見た目と裏腹な一面を持つ魅力的なキャラクターです。その独特の格闘スタイルと、多彩な必殺技、そして複雑な人間関係は、KOFシリーズにおける彼の存在感を際立たせています。アイドルオタクという意外な一面も加わり、多くのファンを魅了し続けているキャラクターと言えるでしょう。

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