ジョン・ロード

ジョン・ロード

ジョン・ロード（Jon Lord）は、1941年6月9日にレスターハウスで生まれ、2012年7月16日にロンドンで亡くなった、イギリスの著名なハモンドオルガニスト、ピアニスト、作曲家です。音楽に囲まれた環境の中で育った彼は、音楽の道を選び、特にハモンドオルガンに対する情熱を深めていきました。

生い立ちと初期のキャリア

幼少期から音楽の才能を示したジョンは、父がサクソフォーン奏者であったことから音楽に親しむことができました。9歳の頃からピアノのレッスンを受け始め、当初はクラシックピアニストを目指していましたが、演劇への興味も抱いていました。運命的にジミー・スミスのハモンドオルガンの演奏を聴いたことで、彼はこの楽器の魅力に取り憑かれました。アマチュア・バンドに加入しキーボードを担当しましたが、順調にはいきませんでした。

1964年、アート・ウッドのRBバンドであるジ・アートウッズに参加し、8つのシングルとアルバム『Art Gallery』の制作に関わりますが、1967年にバンドを離れ、サンタ・バーバラ・マシン・ヘッドを結成しました。このバンドは短期間で解散した後、ボーカルグループのザ・フラワー・ポット・メンのバックバンドとして活動し、その後、クリス・カーティスの新バンドであるラウンドアバウトのメンバーとなります。

ディープ・パープルの結成と活躍

1968年、彼らはバンド名をディープ・パープルに変更し、その後大成功を収めます。ディープ・パープルは、ハードロックの先駆者として知られ、数々の名曲を生み出しました。ロードはバンドのオリジナルメンバーであり、最年長者としてバンドを支え続けました。1976年にバンドが解散するまで、彼は音楽的な存在感を放ち続け、数々の名作を残しました。

ソロ活動と他のプロジェクト

ロードは1971年に初のソロアルバム『ジェミニ組曲』を発表し、続いて1974年にライブ録音のアルバム『バッハ未完成フーガ』をリリースしました。彼はまた、ペイス・アシュトン・ロードを結成し、『不思議な国のマリス』を発表。その後、ホワイトスネイクに参加するなど、様々なプロジェクトで活動します。

1984年、ディープ・パープルは再結成され、再びロードはメンバーとして参加し、活動を続けました。しかし、ツアーによる疲労と膝の痛みから2002年に一度引退を表明しますが、彼の膝は再び回復し、その後もソロ活動を再開します。

2004年にはABBAのアンニ＝フリッドと共にアルバム『Beyond the Notes』を制作し、2009年にはディープ・パープルのコンサートにサプライズゲストとして登場しました。彼は2011年まで様々なオーケストラと共演し続けました。

病と最期

しかし、2011年に膵臓癌の闘病を公表し、英国とイスラエルで治療を受けました。2012年、ロードは肺塞栓症によりロンドンのクリニックで亡くなるまで、音楽活動に情熱を注ぎました。彼の死は音楽界に大きな悲しみをもたらしましたが、彼の音楽は今なお多くの人々に愛され続けています。

使用楽器

ジョン・ロードの代表的な使用楽器として知られるハモンドオルガンは、特に彼の音楽スタイルに欠かせないものでした。また、ローズ・ピアノやクラビネットなども使用し、彼の独特な音色を生み出しました。

これらの楽器を駆使し、彼はロックとクラシックの融合を果たし、多くの名作を生み出しました。彼の音楽は死後もなお、多くの人々に影響を与え、尊敬されています。

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