ジョージア・ドーム

ジョージア・ドーム (Georgia Dome)

ジョージア・ドームは、アメリカ合衆国のジョージア州アトランタにて1992年に完成したドーム型スタジアムです。建設費は約2億1400万ドルをかけており、開場当時は世界最大のドーム構造を持つ建築物でした。ドーム内に収容できる人数は、アメリカンフットボールの場合71,228人、コンサートでは75,000人、バスケットボールでは最大53,000人となっています。

中でもアトランタ・ファルコンズが本拠地として利用しており、このスタジアムではNFLの試合やカレッジフットボールのサウスイースタン・カンファレンスのチャンピオンシップゲーム、さらには数多くの特別イベントやコンサートも挙行されました。1996年のアトランタオリンピックではバスケットボール、ハンドボール、体操競技が行われ、多くの観客を魅了しました。

ジョージア・ドームはスーパーボウルの開催地にもなり、1994年と2000年の2回にわたってその舞台を提供しました。また、NCAAトーナメントの準決勝や決勝戦も数回開催され、大学スポーツの重要なイベントの場となりました。特に2008年には、サウスイースタン・カンファレンス男子バスケットボール選手権大会中に発生した竜巻によってドームの屋根が損傷し、試合が一時中断するという出来事もありました。これにより、試合は延期され、他の会場での開催に変更されました。

スポーツの他にも、ジョージア・ドームはプロレスの興行でも活用されてきました。WCWによる多くの興行が行われたほか、特に1998年にはビル・ゴールドバーグとハルク・ホーガンの試合が行われ、過去の興行の観客数記録を更新する41,412人を集めました。WWEのイベントでも何度も使用され、2011年には高名なレッスルマニアXXVIIが行われ、こちらも多くの観客を動員しました。

また、2006年にはハリケーン・カトリーナの影響を受けたルイジアナ州のルイジアナ・スーパードームの代替会場としてシュガーボウルが開催され、この際にはNBAの新記録となる62,046人の観客数を記録しました。

しかし、ジョージア・ドームは年々老朽化が進み、2010年にはNFLコミッショナーのロジャー・グッデルがアトランタがスーパーボウルを招致するには新しいスタジアムの建設が必要であると指摘しました。これを受けて、2014年には新スタジアム「メルセデス・ベンツ・スタジアム」の建設が開始され、2017年に完成を迎えることとなります。この新たなスタジアムの建設に伴い、ジョージア・ドームは2017年11月に爆破解体され、跡地には駐車場が整備されることとなりました。

ジョージア・ドームは様々なイベントの開催に寄与し、その歴史に大きな足跡を残しました。気候に強いテフロン加工のガラス繊維膜でできた屋根は、ドームの特異な魅力の一つでした。現在も多くの人々に愛されたこのドームの記憶は、アトランタの文化とスポーツに欠かせない存在となっています。

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