ジョージ・ガービン

ジョージ・ガービンは、1952年ミシガン州デトロイト出身の元プロバスケットボール選手です。ABA、NBAで活躍し、「アイスマン」の愛称で知られています。特に1970年代後半から1980年代前半にかけて、サンアントニオ・スパーズの黄金期を支え、チームを5回のディヴィジョン優勝に導きました。1996年にはバスケットボール殿堂入りを果たしています。

大学時代

地元の高校を卒業後、ロングビーチ州大学と東ミシガン大学でプレイしました。イースタンミシガン大学では、2年間で平均26.8ポイント、14.4リバウンドを記録し、その功績を称えられ、背番号24番は永久欠番となっています。

ABA時代

1972年にABAのバージニア・スクワイアーズに入団しプロのキャリアをスタートさせます。スクワイアーズでは出場機会は限られていましたが、ABAルーキーオールチームに選出されました。1974年にはサンアントニオ・スパーズへ移籍し、中心選手として活躍。2年連続でオールスター出場、オールセカンドチームにも選出されるなど、その才能を開花させました。

NBA時代

ABA解散後、スパーズはNBAに編入され、ガービンは引き続きチームの中心として活躍しました。ガービンを中心にスパーズは強豪チームへと成長し、5回の地区優勝を果たしています。ガービン自身も4回得点王に輝き、1980年にはNBAオールスターゲームのMVPを獲得するなど、リーグを代表する選手となりました。NBA史上、4回以上得点王を獲得したのは、ウィルト・チェンバレン、マイケル・ジョーダン、アレン・アイバーソン、そしてジョージ・ガービンの4人だけです。

引退前の1シーズンはシカゴ・ブルズで過ごしましたが、10年以上にわたりスパーズを牽引し、数々の記録を打ち立てました。1978年には、1クォーターで33得点という当時のNBA記録を樹立。この記録は37年間破られることはありませんでした。また、キャリア平均26.2ポイントはNBA歴代8位の記録です。

1986年に引退後、ヨーロッパのリーグでもプレーしました。1996年には、NBA史上最も偉大な50選手に選出され、バスケットボール殿堂入りを果たしました。

人物像

ガービンは、常に冷静沈着で表情を変えないプレースタイルから「アイスマン」と呼ばれました。その内なる闘志と黙々とプレーする姿勢は、相手チームに恐れられ、味方からは頼りにされました。引退後はサンアントニオに居を構え、青少年の育成に力を注いでいます。「ジョージ・ガービン・ユースセンター」を設立し、若者たちを危険や誘惑から守る活動を続けています。また、弟のデリック・ガービンもNBA選手として活躍しました。

ジョージ・ガービンは、その卓越した才能と冷静なプレースタイルで、ABA、NBAの歴史に名を刻んだ偉大なバスケットボール選手です。

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