ジョーズの追跡

ジョーズの追跡：缶詰工場とサメの恐怖！

1967年、チャック・ジョーンズ監督によって制作されたトムとジェリーの作品、『ジョーズの追跡』（原題：Cannery Rodent）は、港町を舞台に繰り広げられる、予測不能なドタバタ劇です。いつものようにトムとジェリーは追いかけっこを始めますが、その舞台はなんと水産加工工場のベルトコンベアー！

二人の追いかけっこは、思わぬ方向へ転がり、ベルトコンベアーに巻き込まれた二匹は、そのまま缶詰にされてしまいます。

トムは自身の鋭い爪を使って缶詰から脱出に成功しますが、不運にも海へ落下。そこには巨大なサメが待ち受けていました。サメからの猛追を何とかかわしたトムは、怒りに燃え、錨をサメに投げつけます。見事命中した錨はサメを挑発し、再びトムとサメの追いかけっこが始まります。

しかし、トムは再び海へ転落。サメの餌食になりそうになったその時、梯子を見つけ九死に一生を得ます。さらにオールでサメを打ち据えますが、今度はサメの口の中に落ちてしまうという絶体絶命のピンチに陥ります。

一方、ジェリーはトムの危機を救うため、驚くべき行動に出ます。サメの口の中に、ありったけの胡椒を投げ込んだのです。強烈な胡椒の刺激で、サメは勢いよくくしゃみをし、工場のベルトコンベアーにまで吹っ飛ばされ、今度はサメが缶詰にされてしまうというオチが待っていました。

トムはジェリーのおかげで無事生還し、安堵のため息をつきます。しかし、トムは恩を仇で返すかのように、ジェリーを捕まえようと追いかけ始めます。

本作では、他のトムとジェリー作品とは異なる演出が用いられています。サブタイトルが表示される前に、トムとジェリーがベルトコンベアーに巻き込まれ缶詰にされるシーンでスタッフクレジットが表示されるというユニークな手法がとられています。

キャラクターたち

トム: ジェリーを追いかける中で缶詰工場のベルトコンベアーに巻き込まれ、缶詰にされてしまいます。自身の爪で缶詰から脱出したものの、サメに襲われ、その後もジェリーとの追いかけっこ、そしてサメとの攻防を繰り広げます。最終的には、ジェリーが仕掛けた策略によってサメから逃れることになります。
ジェリー: トムに追いかけられ、ベルトコンベアーに巻き込まれ缶詰に。トムが缶詰から脱出した際には、トムの指を噛んで反撃します。その後、サメに胡椒をかけることでトムを救出し、サメを缶詰に追い込みます。最後は、トムをサメから逃れるための策を弄します。
サメ: 海に落ちたトムに襲いかかりますが、ジェリーの機転によって返り討ちにあい、最後は缶詰にされてしまいます。

日本での放映

日本では1980年頃、日本テレビ系列の「木曜スペシャル・おかしなおかしな トムとジェリー 大行進」で放映され、その後も再放送やDVD収録が行われています。

関連事項

トムとジェリー
メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
カートゥーン
* チャック・ジョーンズ

この作品は、予測不能な展開と、トムとジェリーの絶妙な掛け合い、そしてユーモラスな描写が魅力の、シリーズの中でも特に人気の高い作品の一つとなっています。缶詰工場というユニークな舞台設定と、サメという意外な敵との遭遇、そして、トムとジェリーの知恵比べは、何度見ても飽きることがありません。

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