ジョーダン・スペンス (アイスホッケー)

ジョーダン・スペンス：異色の経歴を持つNHL選手

ジョーダン・スペンスは、2001年2月24日、オーストラリアのシドニーで生まれました。その後、幼少期を大阪で過ごし、5歳から父親の影響でアイスホッケーを始めます。11歳でカナダに移住し、才能を開花させました。ケベック・メジャー・ジュニア・ホッケー・リーグ(QMJHL)のモンクトン・ワイルドキャッツで活躍した後、2019年のNHLドラフトでロサンゼルス・キングスに指名され、プロのキャリアをスタートさせました。

NHLでの活躍

2020年6月にキングスと契約を結び、2020-21シーズンは傘下のAHLチームであるオンタリオ・レインでプレーしました。2022年3月10日、ついにNHLデビューを果たし、日本国籍保持者としては福藤豊選手以来2人目、そしてNHL史上初のオーストラリア生まれの選手となりました。さらに、3月26日にはシアトル・クラーケン戦でNHL初得点を記録するなど、その才能を遺憾なく発揮しました。2021-22シーズンは24試合に出場し、2ゴール6アシスト8ポイントを記録しました。続く2022-23シーズンは6試合に出場し、1アシスト1ポイントを記録しています。

2023-24シーズンは、9月にはオーストラリアで開催されたエキシビジョンマッチにキングスの選手として参加しました。これは、キングスにとって初めてのオーストラリアでの試合となりました。開幕ロースターにはオンタリオ・レインに名を連ねましたが、AHL開幕前にキングスに昇格し、背番号も53から21に変更されました。

ユニークなプレースタイル

スペンス選手は、NHLの中でも小柄な選手ですが、卓越したゲームを読む力と正確なパススキルが持ち味です。攻撃の起点となるプレーを多くこなし、チームメイトを効果的にサポートします。そのプレースタイルから「氷上のクォーターバック」と称されるほど、高い評価を得ています。

多様なバックグラウンド

カナダ人の父と日本人の母を持つスペンス選手は、カナダと日本の二重国籍を持っています。幼少期は毎年カナダのプリンスエドワード島に帰省していたため、英語を理解していました。カナダ移住後は、日本語、英語に加え、フランス語も流暢に話すことができます。

受賞歴

スペンス選手は、QMJHL時代にも多くの栄誉に輝きました。

QMJHLオールルーキーチーム (2019)
QMJHLファーストオールスターチーム (2020, 2021)
AHLオールルーキーチーム (2022)
AHLファーストオールスターチーム (2022)

また、カナダ代表としてもU18世界選手権とU20世界選手権に出場しています。

今後の活躍に期待

オーストラリア、日本、カナダという多様な文化に触れて育ち、類まれな才能と努力でNHLの舞台に立つジョーダン・スペンス。彼の今後の活躍に、世界中から注目が集まっています。彼の存在は、アイスホッケー界の国際化を象徴する存在と言えるでしょう。今後の更なる活躍に期待がかかります。

もう一度検索