ジョー・ディロン

ジョゼフ・ウィリアム・ディロン

ジョゼフ・ウィリアム・ディロン（Joseph William "Joe" Dillon）は、1975年8月2日生まれのアメリカ合衆国カリフォルニア州モデスト出身の元プロ野球選手であり、現在は野球指導者として活躍しています。右投右打のユーティリティプレイヤーとして知られ、2020年シーズンからはフィラデルフィア・フィリーズで打撃コーチを務めています。

経歴

現役時代

ディロンは1997年のMLBドラフトでカンザスシティ・ロイヤルズに7巡目（全体211位）で指名され、プロ野球の世界に足を踏み入れました。彼のキャリアは波乱に満ちたものであり、故障の影響で一度引退の道を選び、地元アマチュアチームのコーチを務めた後に再契約を果たし、プロ入りから8年目にしてようやくメジャーリーグに昇格しました。

2006年1月5日には読売ジャイアンツへの入団が発表され、主に左翼手と三塁手としてプレイしました。ディロンはジャイアンツにおいて「助っ人」選手として迎えられ、清原和博が着用していた背番号5を受け継ぎました。初めは期待に応える活躍を見せたものの、腰痛に苦しむことになり、体調を維持できずに数試合で登録抹消されてしまいます。守備でのエラーも多く、チームの連敗を招き、厳しい批判に晒されました。

その後、一軍に再登録されたものの、腰の持病が再発し、満足なプレーができませんでした。結局、2006年9月2日にウェイバー公示され、11月にはジャイアンツを退団することとなりました。

ジャイアンツ退団後、2007年にはミルウォーキー・ブルワーズとマイナー契約を結び、メジャー復帰を果たしました。また、2009年にはオークランド・アスレチックスとマイナー契約を結びましたが、その後タンパベイ・レイズに移籍し、2010年には再度レイズと契約を交わしました。結局、彼はこの年をもってプロ選手としてのキャリアを終えることになります。

引退後

引退後のディロンは、ワシントン・ナショナルズ傘下のAAA級シラキュース・チーフスで打撃コーチを務め、2016年からはマイアミ・マーリンズで打撃コーディネイターとしての経験も積みました。その後、2018年から2020年にかけてナショナルズの打撃コーチ補佐を務め、現在はフィラデルフィア・フィリーズの打撃コーチに就任しています。

プレースタイル

ディロンは優れた選球眼を持ち、広角に打ち分ける力を備えた中距離打者でした。選手としてのキャリアを通じて、彼の打撃スタイルは多くのファンに愛され、後進の指導にもその経験が活かされています。

記録と成績

デビュー初日は2006年5月5日、対東京ヤクルトスワローズ戦で、左翼手として出場しました。初ヒットは同日の7回裏に打った左前適時打であり、その後も数多くの成績を残しました。特に初本塁打は、2006年7月6日の中日ドラゴンズ戦で達成しています。

ディロンはその多彩な経験とキャリアを活かし、指導者としても新たな挑戦を続けています。

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