ジョー・ネイサン

ジョー・ネイサン：伝説のクローザー、その軌跡

ジョー・ネイサン（Joseph Michael Nathan, 1974年11月22日 - ）は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身の元プロ野球選手（投手）。現在はMLBミネソタ・ツインズのシニア・バイス・プレジデントを務めています。

生い立ちとプロ入りまで

ニューヨーク州で育ち、メッツファンだったネイサンは、高校時代は遊撃手としてプレー。大学はニューヨーク州立大学ストーニブルック校に進学しました。当初は野手としてプレーしていましたが、コーチの目に留まり投手としての才能が開花。ドラフト6巡目でサンフランシスコ・ジャイアンツに入団し、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。

ジャイアンツ時代：苦難のスタート

プロ入り後、打撃と守備で苦戦したネイサンは、球団から投手への転向を打診されます。当初は拒否したものの、一度は野球から離れ、証券会社での勤務を経験。その後、野球への情熱を再認識し、ジャイアンツに復帰。投手として再出発を切りました。

2003年にはリリーフに転向し、才能が開花。MLB最多の12勝を挙げ、一躍注目を集めました。

ツインズ時代：クローザーとして開花

2003年オフにミネソタ・ツインズへ移籍すると、抑え投手に抜擢。当初は不安視されましたが、すぐにクローザーの地位を確立。2004年には44セーブを挙げ、サイ・ヤング賞の投票で4位に入る活躍を見せました。その後も安定した成績を残し、MLBを代表するクローザーとして名を馳せました。

レンジャーズ、タイガース時代

2011年オフにテキサス・レンジャーズへ移籍。2012年にはオールスターゲームに選出され、37セーブを記録しました。2013年12月にはデトロイト・タイガースと契約しましたが、故障に苦しみ、2015年にはトミー・ジョン手術を受けました。

カブス、ジャイアンツ復帰、そして引退へ

2016年にはシカゴ・カブスと契約しメジャー復帰を果たしますが、古巣ジャイアンツへ再び移籍。2017年1月にはワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結びましたが、同年8月30日に現役引退を発表。同時に、ミネソタ・ツインズのシニア・バイス・プレジデントに就任しました。

選手としての特徴

最速160.9km/hのフォーシーム、カーブ、チェンジアップ、スライダーなど多彩な球種を操り、奪三振能力が高く、リリーフ転向後は5年連続で奪三振数が投球回数を上回りました。

成績・記録

最優秀救援投手賞：1回（2005年）
ローレイズ・リリーフマン賞：1回（2009年）
オールスターゲーム選出：6回（2004年、2005年、2008年、2009年、2012年、2013年）
通算セーブ：377（歴代8位）
通算セーブ成功率：89.3%（歴代1位、200セーブ以上が対象）
シーズン47セーブ（ミネソタ・ツインズ球団記録）
通算セーブ：260（ミネソタ・ツインズ時代・球団記録）
シーズン40セーブ以上：4回（2004年、2005年、2009年、2013年）

引退後

引退後はミネソタ・ツインズのシニア・バイス・プレジデントとして、球団運営に携わっています。

ジョー・ネイサンは、その圧倒的な球威と冷静なマウンドさばきで、多くのファンを魅了しました。彼の功績は、これからも語り継がれることでしょう。

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