ジョー・ボナマッサ

ジョー・ボナマッサ：ブルースギターの巨星

ジョー・ボナマッサ（Joe Bonamassa）は、1977年5月8日生まれのアメリカ合衆国ニューヨーク州ユーティカ出身のギタリスト、シンガーソングライターです。幼少の頃よりギターの才能を発揮し、ブルース、ロック、ジャズなど多様な音楽的要素を融合させた独自のプレイスタイルで、世界中の音楽ファンを魅了し続けています。

幼少期から音楽活動開始

11歳の頃から、カントリー・ミュージシャンのダニー・ガットンの下でギターを学び始めました。カントリー、ジャズ、ハードロックなど幅広いジャンルを吸収し、ガットンのバンドにも参加。12歳にしてB.B.キングの前座を務めるなど、早くからその才能を発揮しました。

14歳になると、フェンダーギターのイベントでベリー・オークリー・ジュニアと出会い、意気投合。マイルス・デイヴィスの息子エリン、ロビー・クリーガーの息子ウェイロンを誘い、バンド「ブラッドライン」を結成します。ブラッドラインはアルバム1枚とヒットシングル2枚をリリースしましたが、短期間で解散しました。

ソロキャリアの確立

2000年、トム・ダウドのプロデュースによるアルバム『ア・ニュー・デイ・イエスタデイ』でソロデビュー。ドラマーのケニー・クラーム、ベーシストのエリック・ザーと共にプロモーションツアーを行います。

2002年には、クリフ・マグネスをプロデューサーに迎えた2ndアルバム『ソー・イッツ・ライク・ザット』をリリース。このアルバムは、前作よりもオールドロックの要素を取り入れ、ビルボードのブルースチャートで1位を獲得しました。

2003年、3rdアルバム『ブルース・デラックス』を発表。本作は、アメリカ合衆国議会によってブルースの年と定められた年にリリースされ、その事実をサポートする意味合いも込められていました。収録曲の9曲がブルースのカバーで、ボナマッサのオリジナル曲は3曲のみでしたが、前作同様、ビルボードのブルースチャートで1位を獲得し、高い評価を得ました。

2005年、アルバム『ハトゥ・トゥ・クライ・トゥデイ』をリリース。この作品では、『ソー・イッツ・ライク・ザット』のようなオールドロックの要素を再び取り入れています。同年後半には、それまで活動を共にしてきたバンドと袂を分かち、ベーシストにマーク・エプスタイン、ドラマーにケニー・ウェイン・シェパードのバンドに在籍していたボギー・ボウルズを迎え、新たなバンド体制をスタートさせました。

その後も、2006年の『ユー・アンド・ミー』、2007年の『スロー・ジン』など、精力的にアルバムをリリースし、いずれも高い評価とセールスを記録しています。

多彩な音楽性とライブパフォーマンス

ジョー・ボナマッサの音楽は、ブルースを基盤としながらも、ロック、ジャズ、カントリーなど多様な音楽的要素を取り入れている点が特徴です。その音楽性は、ギタープレイだけでなく、ボーカル、ソングライティングにも表れており、幅広い層の音楽ファンを魅了しています。

また、ライブパフォーマンスにも定評があり、世界各地で精力的にツアーを行っています。特に、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでの公演は、彼のキャリアにおけるハイライトの一つとして知られています。

日本での活動

ジョー・ボナマッサは、日本にも度々訪れており、コンサートやギタークリニックなどを開催しています。2008年にはヤマハ・アコースティックギター・クリニック、2009年には福岡や大阪での公演、東京でのギターセミナー、2010年、2012年にも来日公演を行っています。2011年には東日本大震災の影響で公演が延期されましたが、後に振替公演が実現しました。

ディスコグラフィー

ジョー・ボナマッサは、ソロアルバムの他にも、ブラッドライン、ブラック・カントリー・コミュニオン、ベス・ハートとのコラボレーションなど、様々なプロジェクトで作品を発表しています。

ア・ニュー・デイ・イエスタデイ (2000)
ソー・イッツ・ライク・ザット (2002)
ブルース・デラックス (2003)
ハトゥ・トゥ・クライ・トゥデイ (2004)
ユー・アンド・ミー (2006)
スロー・ジン (2007)
ザ・バラード・オブ・ジョン・ヘンリー (2009)
ブラック・ロック (2010)
ダスト・ボウル (2011)
ドライビング・タワーズ・ザ・デイライト (2012)
ディファレント・シェーズ・オブ・ブルー (2014)
ブルース・オブ・デスパレーション (2016)
リデンプション (2018)
ロイヤル・ティー (2020)
* タイム・クロックス (2021)

まとめ

ジョー・ボナマッサは、幼少の頃から音楽の才能を発揮し、ブルースを基盤に多様な音楽的要素を取り入れた独自のスタイルで、世界中の音楽ファンを魅了し続けているギタリストです。ソロ活動に加え、様々なプロジェクトにも参加し、精力的に作品を発表しています。彼の今後の活躍から目が離せません。

もう一度検索