ジンエアー

ジンエアー (Jin Air) について

ジンエアー（Jin Air）は、韓国の大手航空会社である大韓航空を親会社とする格安航空会社（LCC）です。韓進グループの一員であり、大韓航空のグループ会社として運営されています。2008年に設立され、当初は国内線を中心に運航していましたが、2009年からは国際線にも参入し、アジア地域を中心に路線網を拡大しています。

歴史

2007年6月、大韓航空は、国内線の需要減少に伴い余剰となっていた小型機材の活用策として、格安航空会社の設立を検討していることを発表しました。同年12月には、大韓航空が全額出資し、100%子会社として「エア・コリア」（Air Korea）を設立。翌2008年6月には、現在の社名である「ジンエアー」（Jin Air）に変更されました。

ジンエアーは、既存の航空会社よりも約2割安い運賃を設定し、価格競争力を武器に成長を遂げてきました。また、2008年4月には、韓国における国際線の就航基準が大幅に緩和されたことを受け、2009年から国際線への参入を果たしました。

路線展開

ジンエアーは、ソウル/金浦、ソウル/仁川、釜山、済州を拠点に、韓国国内線と国際線を運航しています。国際線は、日本、中国、東南アジア、オセアニア、ハワイなど、幅広い地域に就航しており、特に東アジア地域では、路線網が充実しています。

国内線

ソウル/金浦 - 済州
釜山 - 済州

国際線

ソウル/仁川発着：東京/成田、大阪/関西、名古屋/中部、福岡、札幌/新千歳、沖縄/那覇、北九州、高松、宮古/下地島、香港、マカオ、台北/桃園、クラーク、セブ、ビエンチャン、コタキナバル、バンコク、グアム、サイパン、ケアンズ、ホノルル
釜山発着：大阪/関西、新千歳、名古屋/中部、沖縄/那覇、クラーク、セブ
済州発着：上海/浦東、西安

コードシェア

ジンエアーは、親会社である大韓航空との間で、コードシェアを行っています。ただし、アシアナ航空系列のエアソウルやエアプサンとは異なり、ジンエアーが新規就航しても、大韓航空は同一路線を廃止していません。コードシェアは、2015年夏ダイヤからソウル発着便のみで行われています。

その他の特徴

予約システム: 座席予約システムには、アマデウスITグループが運営する「アマデウス」を採用しています。
機内サービス: 機内Wi-Fiを利用したコンテンツ配信サービス「JINI PLAY」は2022年7月末に終了しましたが、代わりにMnetなどのTVチャンネルを自身の端末でストリーミングできる「JINI TV」が提供されています。国際線では、アルコールや機内食の提供も行っています。
保有機材: ボーイング737型機を中心に、31機を保有しています。

過去のトラブル

2018年には、親会社の韓進グループの創業者一族の不祥事に関連して、会長次女が米国籍にもかかわらず同社役員登記されていた問題が発覚しました。この問題は、航空事業法上の欠格事由に該当する可能性があったため、免許取り消しの検討が行われましたが、最終的には、新規路線の開設や新規航空機登録などの制裁措置が科されることになりました。

また、2023年10月には、釜山 - 沖縄路線の運航が突然キャンセルされ、1500人分の航空券が払い戻しとなるトラブルも発生しています。

ジンエアーは、格安航空会社として、手頃な価格で旅行を楽しめる一方で、安全運航やサービス品質の向上に引き続き取り組む必要があります。

まとめ

ジンエアーは、大韓航空グループの格安航空会社として、幅広い路線網と手頃な価格で人気を集めています。今後も、更なる路線拡大やサービス向上に期待が寄せられます。

設立: 2008年
親会社: 大韓航空
拠点: ソウル/金浦、ソウル/仁川、釜山、済州
路線: 国内線、国際線
* 特徴: 格安運賃、充実した路線網、コードシェア、機内サービス

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