スウェーデンヒルズ

スウェーデンヒルズ

北海道石狩郡当別町の西部に位置するスウェーデンヒルズは、森に囲まれた丘陵地に広がる、スウェーデンの伝統的な建築様式で統一された住宅地です。自然と調和した美しい街並みは高く評価され、「北海道街づくり功労者知事表彰」や「北海道まちづくり100選」に選ばれています。2017年12月時点の人口は約782人です。地区南部には北海道道81号が通り、保安林に隣接しています。

街区の特徴

スウェーデンヒルズの街並みは、景観を重視した設計が特徴です。電柱や電線は全て地下に埋設され、開放的な景観が実現されています。住宅は全て「スウェーデンハウス」と呼ばれる北欧型住宅で統一されており、街全体に一貫性があります。北欧風のかわらが葺かれたとんがり屋根、スウェーデン伝統色のえんじ色（ファールン赤）の外壁、木製の三層ガラスサッシ窓が特徴です。高性能断熱材により、北海道の厳しい気候でも高い断熱効果を発揮します。

歴史

スウェーデンヒルズの構想は、この地がスウェーデンのストックホルム郊外に似ているとスウェーデン人が感じたことから生まれました。交流促進を願うスウェーデン国王の意向を受けた元大使が1978年に当地の類似性に着目し、交流拠点の整備を提案。翌1979年には民間の開発業者から「スウェーデン村計画」が提示され、町も誘致を表明しました。

1984年に分譲が始まり、1985年秋に最初の住民が移住。初期は居住者が少ない時期もありましたが、管理センターによるサポートで生活が支えられました。この開発を機に、1987年には当別町とスウェーデンのレクサンド市が姉妹都市提携。1990年にはスウェーデン国王カール16世グスタフ夫妻が来訪し、これを記念して最寄り駅である石狩太美駅（現 太美駅）はスウェーデン風に改築され、リニューアル開業しました。

文化と交流

スウェーデンとの文化交流の拠点として、地区中心には1986年開設の「スウェーデン交流センター」があります。ここではイベント、芸術家による工房活動、工芸教室などが開かれています。

毎年夏至の頃には、北欧の伝統行事「夏至祭」が盛大に開催されます。祭りでは、愛や自由を象徴する高さ約10メートルの「マイストング」と呼ばれる白樺の木柱が立てられ、その周りで北欧の民族音楽に合わせてフォークダンスが踊られます。民族衣装を身に着ける参加者も多く見られます。マイストング建立時には地元の当別太鼓が演奏されるなど、北欧と日本の文化が融合した独自のスタイルが特徴です。スウェーデンからの留学生も招かれ、交流が図られています。2024年の夏至祭は6月23日に開催予定です。

交通と施設

スウェーデンヒルズへの最寄り駅は、JR北海道札沼線（学園都市線）の太美駅です。太美駅と当別駅間、一部あいの里教育大駅へは、当別町コミュニティバス「当別ふれあいバス」が運行されています。

地区内には、スウェーデン交流センター、スウェーデンヒルズゴルフ倶楽部などの施設や、ヴェステン公園、エステン公園、スウェーデン公園、レクサンド公園、ルンド公園といった様々な名前の公園、テニスコートなどが整備されています。

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