スカーフェイス (キン肉マンII世)

スカーフェイス：二つの顔を持つ超人

スカーフェイスは、ゆでたまご作の漫画『キン肉マンII世』に登場する、複雑な背景を持つキャラクターです。初登場時はヘラクレス・ファクトリーの二期生として現れましたが、その正体は悪の組織d・M・pの残党マルスでした。組織再興のために正義超人養成機関に潜入していたという、二重の顔を持つ超人です。

悪行超人マルスから正義超人スカーフェイスへ

当初、マルスは過去の悪行超人たちに憧れ、悪の道を進みます。d・M・pでの厳しい特訓を経て力をつけますが、組織の内乱で命を救われたことをきっかけに、その生き方は大きく変わります。ヘラクレス・ファクトリーでは、イタリアマフィア風の厳ついオーバーボディを纏い、「スカーフェイス」と名乗り、その実力を隠していました。しかし、その実力は隠しきれず、入れ替え戦ではテリー・ザ・キッドやジェイドといった強豪を次々と破ります。しかし、キン肉万太郎との対戦で敗北し、その後の悪魔の種子編ではアイドル超人として再登場を果たします。

マッドネス：狂乱の仮面

スカーフェイスの最大の特徴は、額にある「狂乱の仮面」です。この仮面を目の位置に降ろすことで、普段は抑制している残虐性と凶暴性を解放し、”マッドネス”スカーフェイスに変貌します。この状態になると、残虐な殺法を繰り出し、その戦闘力は飛躍的に向上します。また、技への研究心も非常に強く、キン肉バスターをアレンジした「アルティメット・スカー・バスター」など、独自の強力な技を数々編み出しています。その圧倒的な強さから、「初代、II世両作品合わせて3本の指に入る強さ」と読者から高く評価されています。

隠された素顔とコミカルな一面

普段は厳つい外見ですが、これはオーバーボディであり、真の姿はドミノマスク状の仮面とツバメの尾のような翼を持つ、端正な顔立ちの持ち主です。この変貌は読者に大きな衝撃を与えましたが、そのギャップもまた、スカーフェイスの魅力の一つと言えるでしょう。また、ジェットコースターで強がりながらも悲鳴を上げるなど、コミカルな一面も持ち合わせています。

略歴：波乱に満ちた軌跡

悪行超人時代、スカーフェイスはd・M・pで訓練を積む中でケビンマスクの命を救い、盟友となります。d・M・p崩壊後、ヘラクレス・ファクトリーに潜入し、その実力を発揮します。入れ替え戦では、テリー・ザ・キッドやジェイドを破るも、万太郎に敗北。その後はアイドル超人として、悪魔の種子編、究極の超人タッグ編で活躍します。特に究極の超人タッグ編では、タイムワープの8超人として過去に遡り、時間超人と戦うなど、物語の中心となる活躍を見せました。時間超人の歴史改変によって弱体化したジェイドを庇い、顔の皮を剥がされるという過酷な状況に陥るも、最後にはジェイドと友情を取り戻します。また、死後に正義超人の骸で出来た大黒柱骨の一部にされるも、リボーンダイアモンドによって復活を果たすという、波乱万丈な軌跡をたどっています。

主要な対戦成績と得意技

スカーフェイスは、数々の激戦を繰り広げてきました。主な対戦成績としては、ジェシー・メイビア、テリー・ザ・キッド、ジェイドに勝利。キン肉万太郎には敗北を喫しています。また、タッグマッチではザ・デモリッションズやヘル・イクスパンションズに敗れています。

得意技は、キン肉バスターを改良した「アルティメット・スカー・バスター」を始め、背中の翼を武器とする「スワロウ・テール」、相手を膝に叩きつける「ヘルリバープランジ」、背後から相手を捕らえる「バッファロー・ブランディング」、足で相手を挟み込む「スピニング・ダブル・トゥホールド」など、多彩な技を使いこなします。また、タッグ技としては、ケビンマスクとの「B-エボリューションズ」の戦術、ジェイドとの「レッド・レイン・テイル」などがあります。

プロフィールと人気

本名はマルス。悪行超人からアイドル超人へと転身し、その人気は非常に高いです。新世代超人の中でもトップクラスの実力を持ち、様々な異名を持っています。特に、ヘラクレス・ファクトリー第2期生、ジェネレーション-EX、アイドル超人軍リーダー、タイムワープの8超人など、数々の肩書きを持ちます。また、キャラクター人気投票では常に上位にランクインしており、その人気を不動のものとしています。ゲーム作品にも数多く登場し、その魅力的なキャラクター性は、多くのファンを魅了し続けています。

結論

スカーフェイスは、その二面性、圧倒的な戦闘力、そして魅力的なキャラクター性で、『キン肉マンII世』を代表する人気キャラクターです。悪行超人から正義超人へと転身を遂げ、数々の激戦を繰り広げた彼の軌跡は、読者を熱狂させました。その魅力は今もなお色褪せることなく、多くのファンに愛され続けています。

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