スキャンディスク

スキャンディスクとは

スキャンディスクは、MS-DOS v6.2およびWindows 9x系に標準搭載されていたディスクユーティリティプログラムです。Windows NT系では「チェックディスク」などの名称で知られています。

概要

Windows 95時代から存在し、ハードディスクやフロッピーディスクといった物理ディスクの構造を検査し、必要に応じて修復を行うツールです。ディスク内のデータは「クラスタ」と呼ばれる単位で管理されており、スキャンディスクはクラスタ内部まで検査できます。これにより、問題のあるクラスタを早期に発見し、エラーを未然に防ぐことでディスクの寿命を延ばす効果が期待できます。

Windows 9x系では、通常スタートメニュー内に存在しますが、Windows NT系ではディスクのプロパティからアクセスします。Windows 9x系とWindows NT系では、内部的なプログラム自体が異なります。

操作について

Windows 9x系列 (Windows 95/98/Me) の場合

Windows 9x系では、検査方法として「標準モード」と「完全モード」の2種類が選択できます。標準モードは短時間で検査を完了しますが、より詳細な検査を行いたい場合は完全モードを選択します。完全モードは全クラスタを検査するため、時間がかかる場合があります。

「エラーの自動修復」オプションは、エラーの詳細を確認したい場合に有効です。短時間で検査を終わらせたい場合は、このオプションを無効にすることもできます。より詳細な設定は「詳細」ボタンから行えます。ここでは、ログの書き出し方法や破損ファイルの処理方法などを細かく設定できます。

Windows NT系列 (Windows 2000/XP/Vista等) の場合

Windows NT系では、「マイコンピュータ」から対象のディスクを選択し、プロパティ内の項目からスキャンディスクを起動します。設定できる項目はWindows 9x系に比べて制限されており、操作性も大きく異なります。

「エラーの自動修復」や「不良セクタの回復」といったオプションがありますが、選択すると検査に時間がかかる場合があります。

コマンドラインからの実行

スキャンディスクはコマンドプロンプトからも実行可能です。Windows 9x系では、MS-DOSプロンプト上で実行するとGUI版のスキャンディスクが起動します。MS-DOSモードや起動ディスクから起動した場合は、テキストベースの画面で実行されます。

Windows NT系でも、コマンドプロンプトから実行できます。詳細なオプションを指定する際は、特に起動ディスクの場合、次回のシステム起動時に実行をスケジュールするために再起動が必要になることがあります。

関連事項

• - FAT
• - NTFS
• - fsck

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