スコット・ゴーハム

ウィリアム・スコット・ゴーハムは、1951年3月17日、アメリカ合衆国カリフォルニア州グレンデールで生まれました。彼は、1970年代から現在に至るまで、ロックギタリストとして活躍し続けています。特に、伝説的なロックバンド、シン・リジィでの活動で広く知られています。

ゴーハムは、幼少期をカリフォルニアで過ごし、音楽のキャリアをスタートさせました。最初に手にした楽器はベースでしたが、その後ギターに転向しました。1960年代には、地元のバンドで活動し、即興演奏を主体としたRHSというバンドでは、後にスーパートランプに参加するボブ・シーベンバーグ（ドラムス）らと活動を共にしました。

1974年、ゴーハムは人生の転機を迎えます。スーパートランプのオーディションに参加するためイギリスへ向かうシーベンバーグに同行した際、偶然にもシン・リジィのオーディションが開催されることを知りました。当時、シン・リジィの音楽はおろか、バンドの存在すら知らなかったゴーハムでしたが、異国の地で、切羽詰まった状況であったため、オーディションに参加することにしました。コピー品のギターしか持っていなかったことや、ブロンドの長髪という彼の外見は、周囲から奇異の目で見られたようですが、セッションでの演奏がバンドのメンバーと波長が合い、その日のうちにフィル・ライノットから加入を依頼されました。

シン・リジィでは、同時期に加入したブライアン・ロバートソンと共に、バンドの代名詞となるツイン・リードギターを編成しました。ゴーハムは、ギタリストとしてだけでなく、作曲家としてもバンドの黄金期を支えました。ロバートソンの脱退後も、ゲイリー・ムーア、スノウィー・ホワイト、ジョン・サイクスなど、名だたるギタリストたちとコンビを組み、シン・リジィのサウンドを牽引し続けました。

シン・リジィ解散後、ゴーハムはフェノメナに参加し、そこで出会ったリーフ・ヨハンセンと1991年に21 Gunsを結成、3枚のアルバムをリリースしました。また、エイジアやロリンズ・バンドといった他のアーティストとも共演するなど、幅広い活動を展開しました。

1996年には、ジョン・サイクスら元メンバーとともにシン・リジィを再結成し、1986年に他界したフィル・ライノットを追悼する20/20ツアーを行いました。さらに1997年には、21 Gunsのメンバーと共に、サイコ・モーテルズの楽曲「I'm Alive」にゲスト参加し、ギター演奏を披露しました。

その後、オリジナルドラマーのブライアン・ダウニーらと共にシン・リジィを再々結成し、ライブを中心に活動しました。2012年には、メンバーを入れ替えてバンド名を「ブラック・スター・ライダーズ」に変更しましたが、状況によってはシン・リジィ名義も使用するとしています。2013年5月には、ブラック・スター・ライダーズとしてアルバム『オール・ヘル・ブレイクス・ルース（All Hell Breaks Loose）』を発表しました。

ゴーハムは、現在も精力的に音楽活動を続けており、その卓越したギタープレイと、ロックへの情熱は、多くのファンを魅了し続けています。

公式サイト
シン・リジィ公式サイト
再結成シン・リジィサイト

もう一度検索