ジョン・サイクス
ジョン・サイクス（John Sykes, 1959年7月29日 - 2025年1月20日）は、その卓越したギタープレイで知られるイングランド出身のミュージシャンです。HR/HMシーンにおいて、ギタリスト、シンガーソングライターとして多岐にわたる活動を展開しました。
幼少期、父親の仕事の関係でスペイン・イビサ島で過ごしたことが、彼の音楽への道を切り開きます。退屈しのぎに始めたギターでしたが、叔父の演奏に触発され、真剣にギターに取り組むようになりました。さらに、ゲイリー・ムーアの演奏をテレビで目撃したことが、彼の音楽的ルーツを形成する大きな転機となります。
1980年、サイクスは「タイガース・オブ・パンタン」に加入し、プロデビューを果たします。NWOBHMブームの中で人気を博し、『スペルバウンド』などのアルバム制作に貢献しました。その後、オジー・オズボーン・バンドのオーディションを受けるも、加入は叶わず、代わりに「シン・リジィ」に参加。『サンダー・アンド・ライトニング』やライブアルバム『ラスト・ライヴ』でリードギタリストとしての才能を発揮しました。
「シン・リジィ」解散後、デイヴィッド・カヴァデールにスカウトされ、「ホワイトスネイク」に加入。しかし、アルバム制作中にカヴァデールとの確執が生じ、脱退します。この時期に制作されたアルバム『サーペンス・アルバス〈白蛇の紋章〉』は、全米2位を記録する大ヒット作となりますが、サイクスがバンドを離れた後のリリースとなりました。
1988年、サイクスは自身のバンド「ブルー・マーダー」を結成。カーマイン・アピスやトニー・フランクリンらと活動を始め、その後はバンド名を「サイクス」に変更し、ソロアーティストとしても活動しました。
1996年には「シン・リジィ」の再結成に参加しましたが、2009年に脱退しています。
2025年1月20日、癌により65歳で逝去しました。彼の音楽は、今も多くのファンに愛され続けています。
サイクスの音楽を語る上で欠かせないのが、彼の愛用機材です。メインギターは1978年製の黒のギブソン・レスポール・カスタムで、ブラス製のナットやグローヴァー製のペグに交換されています。クロムパーツへの交換は、フィル・ライノットの影響を受けたものです。ピックアップは、初期にはダーティーフィンガーズを使用していましたが、故障後は57classicに交換しました。アンプはマーシャルJCM800を長年愛用し、近年のライブではEVH 5150lll EL34も使用しています。弦はアーニーボールのレギュラー・スリンキー、ピックはJim Dunlop製Tortex Standard 1.14mmを使用。エフェクターはほとんど使用せず、アンプ直のサウンドを好んでいました。
サイクスは、気に入った機材を長く愛用する保守的な姿勢を持ち、メインのレスポール・カスタムは40年以上も使用し続けていました。
『アウト・オブ・マイ・ツリー』(1995年)
『ラヴランド』(1997年)
『20THセンチュリー』(1997年)
『ニュークリア・カウボーイ』(2000年)
『バッド・ボーイ・ライヴ!』(2004年)
『スペルバウンド』(1981年)
『クレイジー・ナイト』(1981年)
『危険なパラダイス』(1982年)
『サンダー・アンド・ライトニング』(1983年)
『ラスト・ライヴ』(1983年)
『One Night Only』(2000年)
『スライド・イット・イン』(1984年)
『白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス』(1987年)
『ブルー・マーダー』(1989年)
『ナッシング・バット・トラブル』(1993年)
『スクリーミング・ブルー・マーダー〜フィルに捧ぐ』(1994年)
デフ・レパード : 『アドレナライズ』 (1992年)
Various Artists : 『クロスファイアー〜ア・サルート・トゥ・スティーヴィー・レイ』 (1996年)
Various Artists : 『メリー・アックスマス 2』 (1998年)
フィル・ライノット : Live in Sweden 1983 (2001年)
ヒューズ・ターナー・プロジェクト : 『ヒューズ/ターナー|ヒューズ_ターナー』(2002年)
デレク・シェリニアン : 『ミソロジー』(2004年)
リック・ウェイクマン & トニー・アシュトン : Gastank (2016年)
Various Artists : 『ア・トリビュート・トゥ・ゲイリー・ムーア〜ムーア・ブルース・フォー・ゲイリー』(2018年)
BLUE MURDER
SYKES
公式ウェブサイト
John Sykes (@Real_Sykes) - X（旧Twitter）
生い立ちと音楽への目覚め
幼少期、父親の仕事の関係でスペイン・イビサ島で過ごしたことが、彼の音楽への道を切り開きます。退屈しのぎに始めたギターでしたが、叔父の演奏に触発され、真剣にギターに取り組むようになりました。さらに、ゲイリー・ムーアの演奏をテレビで目撃したことが、彼の音楽的ルーツを形成する大きな転機となります。
プロとしてのキャリア
1980年、サイクスは「タイガース・オブ・パンタン」に加入し、プロデビューを果たします。NWOBHMブームの中で人気を博し、『スペルバウンド』などのアルバム制作に貢献しました。その後、オジー・オズボーン・バンドのオーディションを受けるも、加入は叶わず、代わりに「シン・リジィ」に参加。『サンダー・アンド・ライトニング』やライブアルバム『ラスト・ライヴ』でリードギタリストとしての才能を発揮しました。
「シン・リジィ」解散後、デイヴィッド・カヴァデールにスカウトされ、「ホワイトスネイク」に加入。しかし、アルバム制作中にカヴァデールとの確執が生じ、脱退します。この時期に制作されたアルバム『サーペンス・アルバス〈白蛇の紋章〉』は、全米2位を記録する大ヒット作となりますが、サイクスがバンドを離れた後のリリースとなりました。
1988年、サイクスは自身のバンド「ブルー・マーダー」を結成。カーマイン・アピスやトニー・フランクリンらと活動を始め、その後はバンド名を「サイクス」に変更し、ソロアーティストとしても活動しました。
1996年には「シン・リジィ」の再結成に参加しましたが、2009年に脱退しています。
死去
2025年1月20日、癌により65歳で逝去しました。彼の音楽は、今も多くのファンに愛され続けています。
愛用機材
サイクスの音楽を語る上で欠かせないのが、彼の愛用機材です。メインギターは1978年製の黒のギブソン・レスポール・カスタムで、ブラス製のナットやグローヴァー製のペグに交換されています。クロムパーツへの交換は、フィル・ライノットの影響を受けたものです。ピックアップは、初期にはダーティーフィンガーズを使用していましたが、故障後は57classicに交換しました。アンプはマーシャルJCM800を長年愛用し、近年のライブではEVH 5150lll EL34も使用しています。弦はアーニーボールのレギュラー・スリンキー、ピックはJim Dunlop製Tortex Standard 1.14mmを使用。エフェクターはほとんど使用せず、アンプ直のサウンドを好んでいました。
サイクスは、気に入った機材を長く愛用する保守的な姿勢を持ち、メインのレスポール・カスタムは40年以上も使用し続けていました。
ディスコグラフィー
ソロアルバム
『アウト・オブ・マイ・ツリー』(1995年)
『ラヴランド』(1997年)
『20THセンチュリー』(1997年)
『ニュークリア・カウボーイ』(2000年)
『バッド・ボーイ・ライヴ!』(2004年)
タイガース・オブ・パンタン
『スペルバウンド』(1981年)
『クレイジー・ナイト』(1981年)
『危険なパラダイス』(1982年)
シン・リジィ
『サンダー・アンド・ライトニング』(1983年)
『ラスト・ライヴ』(1983年)
『One Night Only』(2000年)
ホワイトスネイク
『スライド・イット・イン』(1984年)
『白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス』(1987年)
ブルー・マーダー
『ブルー・マーダー』(1989年)
『ナッシング・バット・トラブル』(1993年)
『スクリーミング・ブルー・マーダー〜フィルに捧ぐ』(1994年)
参加アルバム
デフ・レパード : 『アドレナライズ』 (1992年)
Various Artists : 『クロスファイアー〜ア・サルート・トゥ・スティーヴィー・レイ』 (1996年)
Various Artists : 『メリー・アックスマス 2』 (1998年)
フィル・ライノット : Live in Sweden 1983 (2001年)
ヒューズ・ターナー・プロジェクト : 『ヒューズ/ターナー|ヒューズ_ターナー』(2002年)
デレク・シェリニアン : 『ミソロジー』(2004年)
リック・ウェイクマン & トニー・アシュトン : Gastank (2016年)
Various Artists : 『ア・トリビュート・トゥ・ゲイリー・ムーア〜ムーア・ブルース・フォー・ゲイリー』(2018年)
来日公演
BLUE MURDER
SYKES
外部リンク
公式ウェブサイト
John Sykes (@Real_Sykes) - X（旧Twitter）
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