スズキ・ツイン

スズキ・ツイン

スズキ・ツインは、2003年から2005年までスズキが販売していた軽自動車です。2人乗りのマイクロクーペというユニークなコンセプトで、短い全長と丸みを帯びた外観が特徴でした。

概要

ツインの最大の特徴は、そのコンパクトなサイズです。全長は2,735mmと非常に短く、ホイールベースも1,800mmと短いため、最小回転半径は3.6mと小回りが利きました。また、ハイブリッドモデルでは34km/L、ガソリンモデルでも26km/Lという低燃費を実現していました。

当初は、ガソリンモデルに加え、軽自動車としては初のハイブリッドモデルもラインナップされていました。しかし、ハイブリッドモデルは、価格が高く販売が伸び悩んだため、受注生産となり、2005年2月に廃止されました。ガソリンモデルは、低価格を実現したものの、販売不振により、同年8月に生産終了、同年12月に販売終了となりました。

スタイル・機構

エンジンは、最大出力32kW（44馬力）の3気筒DOHCエンジンを搭載していました。ハイブリッドモデルは、エンジンとトランスミッションの間に最大出力5kWのモーターを搭載し、エンジンをアシストしていました。ハイブリッドの蓄電池には、二輪用のメンテナンスフリーバッテリー（鉛蓄電池）を改良したものが使用されていました。

駆動方式は前輪駆動のみで、4WDの設定はありませんでした。ボディタイプは、2ボックス（ショートファストバック）2ドアの2シータークーペで、後部はガラスハッチが開く構造でした。スピードメーターは、センターメーターを採用していました。

初代 EC22S型 （2003年-2005年）

ツインは、1999年の東京モーターショーで「Pu-3コミュータ」として参考出品され、2002年の東京モーターショーでも再び参考出品されました。そして、2003年1月22日に正式に発表・発売されました。

グレード体系

ガソリンモデルには、エアコンやパワーステアリングなどを省いた低価格モデル「ガソリンA」と、充実装備の「ガソリンB」の2グレードが設定されました。ハイブリッドモデルにも同様に「ハイブリッドA」と「ハイブリッドB」の2グレードが設定されました。ボディカラーは、「ガソリンA」が「スペリアホワイト」のみ、その他のグレードは3色が設定されました。

グレード追加

2003年6月には、新グレードとして、カテキンエアフィルター付エアコン、パワーステアリング、パワーウィンドウなどを装備した「ガソリンV」が追加されました。また、「ガソリンA」には「エアコン/パワステ付」が追加され、ボディカラーも一部変更されました。

一部改良

2004年1月には一部改良が行われ、「ガソリンV」「ガソリンB」「ハイブリッドB」には、ガラスハッチオープナーやUVカットガラスなどが追加されました。ボディカラーには、「キャッツアイブルーメタリック」が追加されました。また、「ガソリンB」には、専用ボディカラーと専用シートを設定した「カラーパッケージ」も設定されました。ハイブリッドモデルは、型式が取得され「ZA-」となりました。

仕様変更

2004年4月には、車両本体価格が消費税込の表記に変更されました。2004年6月には、車両型式が変更され、排ガス基準をクリアしました。

モデル整理

2005年2月には、ハイブリッドモデルが廃止され、ガソリンモデルのみのラインナップとなりました。そして、同年8月に生産終了、同年12月に販売終了となりました。総生産台数は10,106台でした。

リコール

2010年には、排気管の構造上の問題により、全車両を対象としたリコールが発表されました。

車名の由来

車名の「ツイン」は、英語で「双子」を意味し、二つの動力と二つの座席に由来しています。

関連項目

スズキ (企業)
スズキ・チョイノリ
スズキ・アルト
smart (自動車)

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