スズキ・ビターラブレッツァ

スズキ ビターラ ブレッツァ (VITARA BREZZA) の解説

ビターラ ブレッツァは、スズキのインド子会社であるマルチ・スズキ・インディアが製造・販売するクロスオーバーSUVです。初代モデルは「ビターラ」の姉妹車として登場しましたが、2代目からは「ブレッツァ」という独立した名称になりました。インド市場のニーズに合わせて開発されたこのモデルは、そのコンパクトさと実用性で人気を集めています。

初代 YFB1S型 (2016年 - 2022年)

概要

2016年のニューデリーオートエクスポで発表された初代ビターラ ブレッツァは、2013年に公開されたコンセプトカー「マルチ・XAアルファ」を具現化したモデルです。マルチ・スズキが初めて自社開発したSUVとしても知られています。

ビターラ（日本名：エスクード）の姉妹モデルとして、インドの税制優遇措置を受けるため、全長を4m未満に抑えたコンパクトな設計が特徴です。エンジンには1.3Lターボディーゼルエンジンを搭載し、トランスミッションは5速MTと5速AGS（オートギヤシフト）から選択可能でした。

初代モデルは、2017年のインディアン・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、2020年1月には累計販売台数が50万台を突破するなど、市場から高い評価を受けました。

2020年のニューデリーオートエクスポでは、改良新型が発表され、エンジンが1.5Lガソリンエンジンに変更されました。これに伴い、トランスミッションも5速MTと5速ATへと変更されています。

また、2020年9月には、トヨタ自動車へのOEM供給モデルとして「トヨタ・アーバンクルーザー」が発売されました。これは、マルチ・スズキがトヨタに供給する2車種目のOEMモデルであり、以前には「グランツァ」（インド市場）および「スターレット」（南アフリカ市場）として発売されたバレーノがありました。なお、「アーバンクルーザー」の名称は、かつてトヨタが「ist」の欧州仕様で使用していたものです。

2代目 (2022年 - )

2022年6月30日、ビターラ ブレッツァは初のフルモデルチェンジを行い、「ビターラ」から独立した「ブレッツァ」へと名称変更されました。

エクステリアは、エンジンフードやベルトラインを強調したデザインを採用し、よりスタイリッシュな印象になりました。インテリアは、ブラックとブラウンの2トーンで統一され、インパネにはシルバーの加飾が施されています。また、インドのコンパクトSUVとしては初となる全方位モニターやヘッドアップディスプレイが搭載されたほか、コネクテッドサービス「スズキコネクト」にも対応しました。後部座席は、シートの幅を拡大し、エアコン吹き出し口やUSB電源ソケットも装備されています。

発売当初はガソリンエンジンのみの設定で、新採用のK15C型1.5Lデュアルジェットエンジンに加え、マイルドハイブリッドシステムを組み合わせることで、燃費向上も実現しています。

脚注

関連項目

スズキ (企業)
スズキ・K型エンジン
スズキ・ビターラ
スズキ・グランドビターラ

外部リンク

* Vitara Brezza - マルチ・スズキ・インディア

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