スズキ・DR-Z400

スズキ DR-Z400シリーズの概要

DR-Z400（ディーアール-ゼットよんひゃく）は、排気量400ccの水冷4ストロークDOHC単気筒エンジンを搭載したオートバイのシリーズです。スズキによって製造されており、特にオフロード走行や競技向けのデザインが特徴的です。2019年現在、日本市場ではこのモデルの販売は行われていませんが、海外市場では引き続き人気があるとして生産が継続されています。

モデル一覧

DR-Z400S

DR-Z400Sは2000年4月に登場したモデルで、市販レーサーRMを基に開発されました。車体にはクロームモリブデン鋼材が用いられ、エンジンには新開発の4サイクル水冷単気筒DOHC4バルブエンジンが搭載されています。このモデルは、2ストロークエンジンの生産が終了する中で、非常に高い人気を誇りました。しかし、2008年には排ガス規制の強化の影響を受け、日本仕様の生産が終了したことが発表されました。北米では現在も生産が続いています。

DR-Z400SM

DR-Z400SMは2003年に東京モーターショーで参考出品された「DR-Z400S スーパーモタード」を商品化したもので、2004年12月に販売が開始されました。基本設計はDR-Z400Sに基づいているものの、オンロード向けに改良が施されており、そのポテンシャルは高く評価されています。ジムカーナなどの競技にも使用可能で、DR-Z400Sを上回る人気を誇っています。2006年には、レンサル製テーパーハンドルバーやアクスルスライダーが追加されたものの、日本国内仕様の生産は同様の理由で終了しましたが、北米やオセアニアでは依然として生産されています。

DR-Z400・E

DR-Z400は、2000年にDR-Z400Sと同時に発売された競技向けモデルで、保安部品が省略され軽量化が図られています。その後、2007年にはセルフスターターが標準装備されたDR-Z400Eが登場し、これにはケーヒンのFCR φ39フラットバルブキャブレターが搭載され、49PSを発生します。残念ながらいずれも日本仕様の販売は終了しましたが、オセアニア仕様は2013年からも販売が続いています。

車両特長

DR-Z400シリーズは、倒立フロントフォークや大口径ディスクブレーキを搭載し、優れた操縦性能や制動力を備えています。特に、前後サスペンションは市販レーサーRM譲りの設計が採用されており、フリクションの低減を図っていることからも、オフロード走行における安定性が強化されています。また、DR-Z400SMモデル独自の17インチホイールは、軽量な車体にマッチし、スムーズな走行を実現しています。

限定モデル DR-Z400SMZ

DR-Z400SMZは、2007年に300台限定で発売された特別なモデルで、独自のカラーリングとグラフィックが施されています。国内の二輪車として初めてラジエーターシュラウド全体にフルラッピング工法が採用されている点も注目されます。これにより、特異なデザインの他、その性能や魅力が一層引き立っています。

スズキのDR-Z400シリーズは、オフロードバイクの歴史において重要な位置を占めており、その運動性能やデザインが多くのライダーに愛されています。

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