スタークラフト (ゲーム会社)

株式会社スタークラフト：PCゲーム黎明期を彩ったゲーム制作会社

株式会社スタークラフト（STARCRAFT）は、1980年代初頭から1995年まで活動した日本のゲーム制作会社です。PC-8801、PC-9801、FM-7、X1といった当時の主要なパソコン向けに、数多くのコンピュータゲームを開発・販売しました。また、海外の著名なゲームを日本向けにローカライズし、移植することも行っていました。

海外ゲームの移植と独自開発

スタークラフトは、特に欧米で人気の高いアドベンチャーゲームやロールプレイングゲームの移植に力を入れていました。ニュー・ワールド・コンピューティング（New World Computing）の作品群においては、単なる移植に留まらず、原盤の仕様やデータを基に、スタークラフトが独自に開発を加えた作品として昇華させています。

例えば、『マイトアンドマジック』シリーズでは、グラフィックやインターフェイスの大幅な改良が施されました。『マイトアンドマジック2』では、本国での発売前に仕様書を元にニュー・ワールド・コンピューティングと同時並行で開発を進めたため、スタークラフト独自の要素が強く反映されています。また、『ヒーローズ・オブ・マイト・アンド・マジック』の前身である『キングスバウンティ』では、スタークラフト版のみ256色版が発売されました。

ファンタジーシリーズの4作目『英雄の血脈』では、原作者であるダグ・ウッドにデザインのみを依頼し、残りの開発をスタークラフトが独自に行い、日本でのみ販売されるという異例の展開となりました。これは、スタークラフトの技術力と創造性が高く評価されていたことの証と言えるでしょう。

アダルトゲームブランド「STUDIOみるく」

スタークラフトは、サブブランドとして「STUDIOみるく」を持ち、アダルトゲームの開発・販売も行っていました。

1991年から1993年にかけて発売されたPC-98用脱衣ルーレットゲーム『すとりっぷルーレット』シリーズは、脱衣対象となるキャラクターの局部が修正されていないことで、一部のユーザーの間で話題となりました。

スタークラフトの主な発売作品

以下は、スタークラフトが発売した主な作品の一部です。

アドベンチャーランド
ウルティマ2
ウルティマ3
キングスバウンティ
マイト・アンド・マジック
マイト・アンド・マジック2
マイト・アンド・マジック3
ファンタジー ジェルノアの章
ファンタジー2 フェロンラの章
ファンタジー3 ニカデモスの怒り
ファンタジー4 英雄の血脈
すとりっぷルーレット（STUDIOみるく）

スタークラフトは、PCゲーム黎明期において、海外ゲームのローカライズ移植と独自開発を通じて、日本のPCゲーム文化の発展に大きく貢献したゲーム制作会社です。その作品群は、現在でも多くのゲームファンに愛され続けています。

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