スターシップ(Starship)
スターシップは、アメリカのロックバンドで、元々はジェファーソン・スターシップから発展しました。
1984年に、その名を冠したバンドが活動を停止し、新たにスターシップとして音楽シーンに登場しました。このバンドは、数々のヒット曲を世に送り出し、特に1980年代に人気を博しました。
経歴と変遷
1984年の初め、
ジェファーソン・エアプレインの元メンバーであるポール・カントナーが退団しました。その際、カントナーは「ジェファーソン・スターシップ」という名称の使用に関して法的な争いに持ち込むこととなります。最終的には、メンバー全員の同意がない限り、その名称は誰も使用しないとの裁定が下りました。この影響で、バンド名は「スターシップ・ジェファーソン」という形になり、最終的に短縮されて「スターシップ」として確立しました。
スターシップの最初のアルバム『フープラ』(
1985年)は、商業的に大成功を収めました。このアルバムには『
シスコはロック・シティ』や『セーラ』などのヒット曲が含まれており、いずれも全米でのチャートで高い評価を受けました。特に「
シスコはロック・シティ」は1位に輝き、プラチナディスクを獲得し、バンドの名声を確立する重要な作品となりました。
1987年、彼らの楽曲「
愛はとまらない」が映画『マネキン』の主題歌となり、再び1位を獲得しました。この曲によって、
グレイス・スリックは「ビルボードホット100」の第一位を獲得した最年長女性歌手となり、注目を集めました。
アルバム『ノー・プロテクション』(
1987年)も高評価を受け、特に「愛は止まらない」がリリース後に人気を誇りました。しかし、その後バンド内のメンバー構成や音楽性が変化し、ピート・シアーズなどが脱退しました。
1990年、トーマスの重傷やメンバーの変遷により、バンドは解散の決断を下します。解散前には、最後のアルバムの販促を行うツアーが実施されましたが、その後マネージャーが活動終了を決断しました。これにより、スターシップとしての活動が一時終息することになります。
1992年、
ミッキー・トーマスがスターシップを再興し、「スターシップ featuring
ミッキー・トーマス」として新たに活動を開始しました。以降は異なるメンバーでのツアーを行い、
2013年にはスタジオ・アルバム『Loveless Fascination』もリリースしました。
現メンバーと音楽活動
現在のスターシップのメンバーは、
ミッキー・トーマス(ボーカル)、ステファニー・カルヴァート(ボーカル)、ジョン・ロス(
ギター)、ジェフ・アダムズ(ベース)、フィル・ベネット(キーボード)、ダレル・ヴェルドゥスコ(ドラムス)で構成されています。彼らは依然として活発にツアーを行い、音楽シーンでの存在感を示しています。
スターシップは、過去の名曲の数々と共に新しい楽曲を世に送り出し続けている、重要なバンドの一つと言えるでしょう。彼らの音楽は、時代を超えて多くのファンに愛され続けています。