スターボー

スターボー

スターボーは、1982年から1984年の短い期間に活動していた女性3人組のアイドルグループです。彼女たちは研音に所属し、ポリドールから音楽をリリースしていました。グループ名の「スターボー」は、一見すると星の虹を意味する言葉ですが、実際には「星の架け橋」という比喩的な意味を持つとされています。また、細野晴臣が名付け親という設定があり、個性的なストーリー背景を持つグループでした。

経歴

スターボーは1982年7月7日に「ハートブレイク太陽族」でデビューを果たしました。当初は「宇宙三銃士 スターボー」という名義で、太陽系第10惑星「スターボー」から脱出した性別不明の3人組が地球に愛を伝えるために来た、というユニークな設定がありました。また、ラジオ出演時には「悪い地球人にさらわれた母親を探しに男装してきた」というトリッキーなストーリーも語られました。

彼女たちのブランドイメージは、宇宙をテーマにしたコスチューム、刈上げのヘアスタイル、無表情な姿勢など、徹底して非人間的かつ性別不明を追求していました。デビュー曲「ハートブレイク太陽族」もこのコンセプトに則った作品で、YMOの影響を受けたテクノポップのサウンドと、男目線の命令口調の歌詞が特徴です。この楽曲のリフレインは今なお印象に残るものとなっていますが、オリコンシングルチャートでは最高98位と期待外れな結果に終わります。

その後、グループは大幅にイメージチェンジを行い、1983年にリリースした「たんぽぽ畑でつかまえて」以降は、キャンディーズを意識した女性アイドルに変貌を遂げました。メンバーはナミ、ナギ、メグに改名し、当時流行していた「聖子ちゃんカット」に身を包み、フリフリの衣装でファンの前に現れるようになりました。これによって、最初の設定は解除され、より普通のアイドルとしての魅力を発揮していきます。

唯一のアルバム『STARBOW 1』は、テクノサイドとアイドルサイドの全く異なる楽曲が一枚に収められた特徴的な作品です。1983年のシングル「サマー・ラブ」をリリースし、その後活動を終えました。

メンバー

• - IMATO（後のNAGI）: 本名は今里直子。長崎出身。アイドル活動を卒業後は女優として活躍しましたが、1998年に地元に帰郷し、現在はスナックを経営しています。
• - NAKATO（後のNAMI）: 本名は中里しのぶ。東京出身。スターボー解散後の経歴については多くの詳細が語られていませんが、活動当時の思い出は多くのファンに残されています。
• - YAETO（後のMEGU）: 本名は渋谷八重子。埼玉出身。彼女もまたスターボーとしての活動後に別の道を歩みました。

スターボーに関する思い出は、福山雅治などの著名なアーティストにも影響を与え、メンバーの一人が自身と同じ郷土出身であることで特別な思いを抱いていたことも明かされています。彼女たちの楽曲や活動は、今なお多くの人々に記憶されており、特に「ハートブレイク太陽族」は2013年の朝ドラのコンピレーションアルバムにも収録され再評価されるなど、その存在意義は色褪せていません。

音楽と影響

スターボーは短い活動期間でありながら、独自の音楽スタイルと強いイメージを持ち続けました。彼女たちの作品は、今のアイドル文化や音楽に影響を及ぼし続けており、グループの存在はテクノ歌謡の一部分ともなっています。約40年を経た現在でも、彼女たちの作品は新たな世代に届く日も多く、スターボーの魅力は時代を超えて色あせることはありません。

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