ステアーAUG

ステアーAUG（Steyr AUG）

ステアーAUGは、オーストリアのシュタイヤー・マンリヒャー社が開発したアサルトライフルであり、オーストリア軍向けに1977年に制式採用されました。AUGという名前は、アルメー・ウニヴァザール・ゲヴェーア（軍用汎用小[[銃]]）の略称に由来しています。このライフルは、未来的なデザインと数々の革新技術を取り入れており、従来の軍用小[[銃]]とは一線を画しています。

特徴

AUGの最大の特徴は、ブルパップ構造を採用している点です。この設計により、銃身の長さを維持しつつも全体のサイズを短縮することができ、取り扱いやすさが向上しています。また、反動を抑え、命中精度を高めることにも寄与しています。この銃はショートストロークピストン作動方式を採用しており、ガスピストンは銃身の右側に配置されています。操作は非常に柔軟で、ガスバルブの設定を調整することで異なる作動条件に適応できます。

ライフルのボディは強化プラスチックで製造されており、軽量化を目指しますが、総重量は3600グラム程度であり、同時期の他のライフルと比較してもそれほど軽量化は実現されていません。しかし耐久性に関しては極めて高く、重いトラックに繰り返し轢かれても機能するという試験結果が示されています。また、半透明の専用マガジンを使用しており、残弾数を容易に確認できるよう工夫されています。

ハンドガードは存在せず、フォアグリップはガスシステムブロックの下に装着されています。これにより、前方で折りたたむこともでき、機動性を妨げません。さらに、トリガーの上部にはセーフティーボタンがあり、射撃モードを簡単に切り替えることが可能です。AUGのトリガーはプログレッシブトリガーで、引き加減によって発射モードも変わります。場合によっては、フルオートにロックアウトできる機構もあります。

AUGのもう一つの際立った特徴は、銃身やその他の部品がモジュール化されている点です。約7つのモジュールパーツで構成され、これにより兵士は異なる任務に応じて必要な部品を交換し、様々な武器として運用することができます。これを「システム・ウェポン」と呼び、AUGはその成功例の一つとされています。

バリエーション

AUGは多くのバリエーションが存在します。まず最初のモデルであるステアーAUG F1があり、その後のモデルには、オプティカルスコープの改良や、ピカティニーレールの搭載が行われたステアーAUG A1、A2、A3があります。オーストラリア軍に特化したモデルや、警察用途向けのものも存在し、フルオート機能を除いたカービンモデルのステアーAUG Pなど、多様なニーズに応じた設計がなされています。また、9mm弾を使用する短機関[[銃]]モデルや、グレネードランチャーを装備したモデルといった特別な対応もあります。

使用国

ステアーAUGは、オーストリアをはじめ、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、ドイツ、イギリス、および他の多くの国々で採用され、多様な軍事および警察用途に役立っています。特にオーストラリアの場合はF88として知られ、国防軍の標準装備となっています。

結論

革新的なデザインと高度な性能を併せ持つステアーAUGは、アサルトライフルとしての評価が高く、多くの国で実運用されています。モジュール性やブルパップ設計のメリットを享受し、今後もその技術は進化を続けるでしょう。

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