スティーブン・フッカー

スティーブン・フッカーは、1982年生まれのオーストラリアの陸上競技選手で、棒高跳を専門としています。彼のキャリアは、数々の輝かしい実績に彩られています。

2006年には、自国開催のコモンウェルスゲームズで優勝を飾り、その名を広めました。翌年の世界選手権では優勝候補と目されていましたが、結果は9位に終わりました。しかし、2008年シーズンには、1月に自己ベストとなる6m00を記録し、世界でも数少ない6mジャンパーの仲間入りを果たしました。

同年開催された北京オリンピックでは、5m96のオリンピック新記録を樹立し、金メダルを獲得しました。これは、1968年メキシコシティーオリンピックの男子800mで優勝したラルフ・ドーベル以来、オーストラリア勢として陸上競技では40年ぶりの金メダルという快挙でした。

2009年1月には、室内の自己記録を大幅に更新する6m01を記録し、2月にはさらに6m06に更新しました。この記録は、セルゲイ・ブブカの世界記録6m15に次ぐ、当時史上2位の記録となりました（現在は3位）。同年の世界選手権では、足の怪我を抱えながらも出場し、予選を5m65の一回の跳躍で通過しました。決勝では5m85から登場し、その時点で4人が残っていましたが、その高さを失敗。しかし、パスして挑んだ5m90を1回目でクリアし、わずか2回の試技で優勝を決めました。世界選手権において、ブブカが2回の試技で優勝した例と並び、史上最少の試技数での優勝となりました。

2013年4月、フッカーは現役引退を表明しました。

主な成績

北京オリンピック：金メダル（2008年）
コモンウェルスゲームズ：金メダル（2006年）
世界選手権：金メダル（2009年）

記録

棒高跳（屋外）：6m00（2008年1月27日、世界歴代12位タイ）
棒高跳（室内）：6m06（2009年2月7日、世界歴代3位）
200m：21秒78（2004年3月27日）

スティーブン・フッカーは、その卓越した跳躍力と精神力で、オーストラリア陸上界に大きな足跡を残しました。

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