コモンウェルスゲームズ

コモンウェルスゲームズ（Commonwealth Games）

コモンウェルスゲームズは、イギリス連邦に加盟する国や地域が参加する国際的な総合競技大会であり、4年ごとに開催されます。このイベントでは、オリンピック競技に加え、ローンボウルズ、7人制ラグビー、ネットボールなど、英連邦諸国で人気のあるスポーツが行われます。大会の運営はコモンウェルスゲームズ連盟が担当し、日本語では「英連邦競技大会」と呼ばれています。

参加国と地域

コモンウェルスゲームズには、52の英連邦国と地域から70のチームが参加します。特にイングランド、スコットランド、ウェールズ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの6国・地域は、創設以来連続して出場しています。イギリスは他の国際大会とは異なり、サッカーやラグビーなどの競技において、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つのカントリーに分かれたチームで参加します。また、ガーンジー、ジャージー、マン島といった王室保護領やノーフォーク島、自由連合関係のクック諸島やニウエも独立チームとして出場しています。

歴史

コモンウェルスゲームズの起源は、1891年にイギリス人牧師のクーパーが提案したアイデアにさかのぼります。彼は英語を話す国々での結束を強化するためにスポーツの祭典を提案しました。これは、1911年の「帝国の祭典」として実現し、今後の大会の基盤となりました。1928年のアムステルダムオリンピックを契機に、正式な競技会の計画がスタートし、カナダ人のロビンソンの尽力によって1930年に第1回大会が実施され、「ブリティッシュ・エンパイア・ゲームズ」という名で開催されました。大会はその後も進化を続け、名称も変更されつつ1978年から現在のコモンウェルスゲームズと呼ばれるようになりました。

大会の発展においては、南アフリカのアパルトヘイト政策が影響を与え、多くの国がボイコットを行いました。しかし、南アフリカは1994年にアパルトヘイトが廃止された後、再び大会に参加することができました。2002年の大会では、障害者選手の正式な出場が開始され、以降、様々な種目で彼らがメダルを獲得しています。

開会式

開会式では、選手たちが前回の開催国を先頭に、英語のアルファベット順で行進します。特に、1958年からは「クイーンズ・バトン」と呼ばれるバトンリレーが行われるようになり、その中には出場選手へのメッセージが含まれています。最終ランナーはしばしば開催国の著名なスポーツ選手に選ばれることが多いです。

開催種目

コモンウェルスゲームズでは最大17種目が行われ、その中でも陸上競技、競泳、バドミントン、ボクシング、フィールドホッケーなど10種目は必ず含まれる必要があります。大会の開催地は歴史的に多様で、カナダのハミルトン、イギリスのロンドン、オーストラリアのシドニーなどで行われてきました。

大会は英連邦の文化や歴史を反映したものであり、参加国の交流や親善を深める重要な機会とされています。

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