ステフェン・ポッター (駆逐艦)

ステフェン・ポッター (USS Stephen Potter, DD-538)

「ステフェン・ポッター」は、アメリカ海軍に所属するフレッチャー級の駆逐艦で、第一次世界大戦の軍人であるステフェン・ポッターにちなんで名付けられました。この艦船は、1943年にサンフランシスコのベスレヘム造船所で起工し、同年の4月28日に進水しました。就役は10月21日で、艦長チャールズ・H・クリクトンの指揮のもと、太平洋戦争で数々の重要な任務に就くことになります。

艦歴の初期

「ステフェン・ポッター」は、サンディエゴでの試運転を経て、1943年の大晦日に真珠湾に到着しました。1944年には、第38任務部隊に配備され、マーシャル諸島への空爆に参加しています。さらに、トラック島空襲にも関与し、空母「イントレピッド」の護衛を担当しました。4月30日には、駆逐艦「マクドノー」と共に日本の潜水艦「呂45」を撃沈する戦果を挙げました。

その後、サイパンやグアムの戦いに参加し、フィリピンや沖縄における作戦でも空母の護衛を行いました。1944年12月には、ルソンを爆撃する空母の護衛任務を遂行し、任務を終えた後はウルシー環礁に帰還しました。

1945年の活動

1945年以降、「ステフェン・ポッター」は第38任務部隊の一員として硫黄島の戦いに関与し、上陸部隊の支援を行いました。また、九州及び神戸、呉に対する空襲にも参加し、空母の護衛や航空機のパイロット救助活動に従事しました。5月には神風特攻隊の攻撃を受けた「バンカー・ヒル」から107人の生存者を救助するなど、その活動は多岐にわたりました。

戦争終結後、「ステフェン・ポッター」は太平洋予備艦隊に配備され、1945年9月21日に任務を外されカリフォルニアのロングビーチに係留されました。

再任務と退役

1951年には再び任務に復帰し、東海岸に向けて出航しました。ニューポートに到着した後は大西洋艦隊に配備され、国際連合艦隊に加わって朝鮮半島近海で活動しました。この時期には、ボストン海軍造船所で大規模な修理と改造を受け、再訓練のためにグアンタナモ湾を訪れることになります。1955年には、西ヨーロッパを訪れる航海を行い、数カ国を巡回しました。しかし、1958年には再び任務から外れ、その後はメア・アイランドに予備役として停泊していました。

最終的に「ステフェン・ポッター」は、1972年に海軍から除籍され、1973年にスクラップとして売却されました。この艦船はその戦歴を通じて、第二次世界大戦の功績により12個の従軍星章を受章しており、その名は今でも歴史に刻まれています。

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