ステルヴィオ (競走馬)

ステルヴィオ：マイルを制したロードカナロアの申し子

2015年1月15日、北海道安平町のノーザンファームで誕生したステルヴィオは、ロードカナロアの初年度産駒として大きな期待を背負っていました。一口馬主法人「サンデーサラブレッドクラブ」から4,000万円で募集され、恵まれた環境で育成された彼は、デビュー前からその才能を周囲に感じさせる存在でした。

2歳時は、デビュー戦を圧勝で飾り、ロードカナロア産駒としてJRA初勝利を挙げます。続くコスモス賞も制し2連勝。良馬場での更なる活躍が期待されました。その後、サウジアラビアロイヤルカップでは2着、朝日杯フューチュリティステークスでも2着と、GIタイトルには届きませんでしたが、将来性を高く評価される結果となりました。

3歳になると、スプリングステークスで重賞初制覇。皐月賞、東京優駿では好走できませんでしたが、秋のマイルチャンピオンシップでは、鮮やかな末脚でGI初制覇を達成しました。

4歳シーズンは、中山記念で3着、大阪杯では14着と苦戦。安田記念では8着と結果を残せませんでしたが、その潜在能力は依然として高く評価されていました。スプリンターズステークスを前にした追い切りで負傷し、年内のレースは全て回避しました。

5歳になると、阪急杯5着、高松宮記念9着と低迷。京王杯スプリングカップで2着と好走を見せましたが、その後も安定した成績を残すことができず、勝利からは遠ざかりました。

6歳になり、根岸ステークスでダート初挑戦も10着と惨敗。喉鳴りの手術を受け、しばらく戦列を離れました。復帰後も思うような結果を残せず、7歳初戦の京都金杯では8着に終わりました。その後、左前脚繋靭帯炎を発症し、2022年5月11日、競走馬登録を抹消。引退することとなりました。

競走生活を終えたステルヴィオは、当初乗馬として繋養される予定でしたが、2023年から北海道新ひだか町のアロースタッドで種牡馬として繋養されることが発表されました。

彼の母ラルケットは中央競馬で4勝を挙げ、2008年のクイーンカップで3着と好成績を残しています。さらに、4代母には三冠馬シンボリルドルフの全姉スイートコンコルドという血統背景も持ち合わせています。母の半兄には阪神ジャンプステークス勝ち馬のクランエンブレム、半弟には新潟ジャンプステークス勝ち馬のクリーバレンがおり、ジャンプ競走でも活躍した血統を受け継いでいると言えるでしょう。

ステルヴィオは、ロードカナロアの初年度産駒として、その才能と華麗な走りで競馬ファンを魅了しました。マイルチャンピオンシップ制覇という輝かしい実績を残し、種牡馬としても将来への期待が寄せられています。彼の血統と競走成績は、今後の競馬界に大きな影響を与えることでしょう。

戦績の補足

記載されている戦績はnetkeiba.comの情報に基づいております。より詳細な情報については、netkeiba.com、スポーツナビ、JBISサーチなどのサイトをご参照ください。

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