ストラットフォード・コンピューターセンター

ストラットフォード・コンピューターセンター株式会社は、かつて日本に存在したソフトウェア開発会社です。本社は埼玉県浦和市南浦和（現在のさいたま市南区）に位置していました。登記上の正式な商号には「・」は含まれません。

設立の経緯と事業展開

1981年、ストラットフォード・コンピューターセンターは家庭教師センター学習館を母体として設立されました。1978年には、教師と生徒の管理のために電電公社のDEMOS-Eシステムを導入しましたが、システムが正常に動作しなかったことがきっかけとなり、社長自らがシステムの運用に取り組む中で、当時普及し始めたパソコン向けの教育用ソフトウェア開発に着想を得ました。これが同社の設立につながり、当初は教育用ソフトウェアを専門として事業を展開していました。

しかし、教育用ソフトウェア事業だけでは経営が厳しく、1983年にはホビー事業部を発足し、「マジカルズゥ」（Magical Zoo）ブランドでゲームソフト市場に参入しました。アドベンチャーゲーム『黄金の墓』（作者は井上潤（山中潤））などを発売し、1984年10月期には黒字決算を達成しました。同年、ソフトウェアの売上の一部について税の延納を認める「汎用プログラム登録制度」の対象に教育用ソフトが加わると、ストラットフォードのソフトウェアが29本も選ばれるなど、高い評価を得ました。

その後と終焉

ゲーム事業から撤退した後も、教育用ソフトウェアの開発を続けていましたが、ストラットフォード側からカテナ（現在のシステナ）の社長、小宮善継に出資を持ちかけたことを契機に、1994年にカテナがストラットフォードの全株式を買収し、カテナのグループ企業となりました。1998年5月1日には、本店を東京都江東区潮見のカテナ本社（当時）内に移転。1999年11月26日付で解散し、2000年3月3日付で清算を完了。19年の歴史に幕を閉じました。

代表的な作品

黄金の墓（1983年8月発売）
ムー大陸の謎（1984年発売）
続・黄金の墓（1984年8月発売）
ピラミッドの謎（1984年発売）
アウトロイド（1985年9月発売）
ザ・スクリーマー（1985年10月発売）
スカイギャルド（1986年6月発売）
摩訶迦羅（1986年11月発売）

参考文献

* 『MSXマガジン』1984年11月号、アスキー、1985年11月1日。

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