ストランデッド

ロキシー・ミュージックのサード・アルバム『ストランデッド』は、1973年にリリースされ、バンドにとって大きな転換期を示す作品となりました。

新メンバーの加入

このアルバムは、ブライアン・イーノに代わって、元カーヴド・エアのエディ・ジョブソン（キーボード、ヴァイオリン）が加入後、初めてのアルバムです。ジョブソンの加入は、ロキシー・ミュージックの音楽性に新たな側面をもたらし、シンセサイザーやヴァイオリンのサウンドが、より一層洗練されたものになりました。また、元クォーターマス、ハード・スタッフのジョン・ガスタフソンがサポート・ベーシストとして初参加し、バンドのサウンドを支えました。

ソングライティングの変化

「アマゾナ」はブライアン・フェリーとフィル・マンザネラ、「ヨーロッパ哀歌」はフェリーとアンディ・マッケイの共作であり、本作はフェリー以外のメンバーの名前がアルバム収録曲の作者に記載された初めての作品です。これは、バンド内のコラボレーションがより活発になったことを示唆しています。

初の全英1位獲得

『ストランデッド』は、ロキシー・ミュージックにとって初めて全英アルバムチャートの1位を獲得したアルバムとなりました。これは、彼らの音楽性がより多くの人々に受け入れられるようになったことを意味します。また、「ストリート・ライフ」はシングル・カットされ、全英シングルチャートで9位を記録し、アルバムの成功をさらに後押ししました。

収録曲

アルバムには、以下の楽曲が収録されています。

1. ストリート・ライフ
2. 君の如く (ジャスト・ライク・ユー)
3. アマゾナ
4. 祈り
5. セレナーデ
6. ヨーロッパ哀歌
7. マザー・オブ・パール
8. 日没

これらの楽曲は、ブライアン・フェリーの独特なボーカルと、各メンバーの卓越した演奏技術が融合した、ロキシー・ミュージックならではのサウンドを特徴としています。

後世への影響

「ストリート・ライフ」は、デフ・レパードのカバー・アルバム『Yeah!〜イエーイ!』（2006年）で取り上げられるなど、後世のミュージシャンにも影響を与えています。

参加ミュージシャン

ブライアン・フェリー - ボーカル、ピアノ、エレクトリック・ピアノ、ハーモニカ
ジョン・ガスタフソン - ベース
エディ・ジョブソン - シンセサイザー、キーボード、エレクトリック・ヴァイオリン
アンディ・マッケイ - オーボエ、サクソフォーン、トリートメント
フィル・マンザネラ - ギター、トリートメント
ポール・トンプソン - ドラム、ティンパニ

まとめ

『ストランデッド』は、ロキシー・ミュージックの音楽性の幅を広げ、彼らをトップアーティストの仲間入りさせた重要な作品です。エディ・ジョブソンの加入やメンバー間のコラボレーションの活発化など、バンドにとって大きな転換期となったこのアルバムは、今もなお多くの音楽ファンに愛され続けています。

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