ストリートファイターIV

ストリートファイターIV

「ストリートファイターIV」は、カプコンとディンプスによって開発された対戦型格闘ゲームです。この作品は、シリーズのナンバリングタイトルとしては約9年ぶりの新作であり、ストーリー的には『ストリートファイターII』と『ストリートファイターIII』の間の時系列に位置しています。ただし、家庭用版におけるキャラクターのストーリーは異なる設定が適用されることもあります。

開発の背景と経緯

プロデューサーを務める小野義徳は、海外メディアからの「新作はまだか？」という質問に触発され、シリーズの再評価を決意しました。もともと『ストIII』で完結する意向があったものの、開発を経て多くの熱心なファンの期待に応える形で『ストIV』の開発が進められました。

開発は2004年から始まり、原点回帰の思想のもと『ストI』を制作したディンプスの西山隆志が加わりました。多くのファンが『ストII』を原点と考えているため、その流れを引き継ぐ形で制作されることになりました。この開発過程ではカプコン内部からの懸念や反発もあったものの、最終的にはこれまでの作品とは異なる新しい魅力を持つゲームを作り上げることが出来ました。

ゲームシステムとバトルデザイン

本作の基本にあるシステムは、6つのボタンを使った操作方法で、伝統的な技やコンボが再現されています。新システムとして「セービングアタック」が導入され、プレイヤーはより戦略的に立ち回ることができるようになります。この戦闘システムは、過去作の要素を吸収しながら新たな緊張感を生む設計になっています。

バトルのプランナーによれば、前作『ストIII 3rd STRIKE』を超えることが目標であり、新しい要素として「リベンジゲージ」が導入されました。このゲージは、劣勢にいるプレイヤーが逆転するチャンスを持つためのもので、試合の流れに影響を与える重要なシステムです。

キャラクターとストーリー

登場キャラクターには『ストII』からお馴染みの面々に加え、新キャラクターも追加されています。特にアベルやセスといった新たなキャラクターは、ゲーム全体のストーリーの中心に位置し、さらなる魅力を引き立てています。ストーリーは、悪の組織「シャドルー」が関与する陰謀を解き明かすために、選手たちが再び集結する形で進んでいきます。

リリースと反響

アーケード版は2008年に稼働を開始し、その後家庭用のPlayStation 3とXbox 360向けに展開されました。家庭用版は多くのプラットフォームに対応し、全世界で340万本以上が出荷されるという成功を収めました。この作品は格闘ゲームの復権として、多くのファンから熱烈に支持されています。

今後の展開としても『スーパーストリートファイターIV』など、様々なアッパーバージョンが展開され、さらなる進化を遂げていくことが期待されています。作品の根底には、古くからのファンの姿があり、それに応える形で新たな世代のプレイヤーをも引き込む魅力があります。再び『ストリートファイター』の世界に飛び込んでみるのも良いかもしれません。

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