ストレーナー

ストレーナーとは

ストレーナー（strainer）とは、液体から固形成分を取り除くために用いられる網状の器具の総称です。英語の「strainer」は、日本語の「ざる」や「篩（ふるい）」を含む、より広い意味合いを持ちます。

ストレーナーの多様な用途

ストレーナーは、その用途に応じて様々な形状や素材で作られています。以下に、代表的な用途と具体的な例を紹介します。

調理器具・テーブル器具

カクテル作り： シェイカーに付属し、グラスに注ぐ際に氷がこぼれるのを防ぎます。
ソース作り： ソースを漉して、滑らかに仕上げます。
製菓： 小麦粉を振るったり、粉砂糖やココアをふるう際に使用します。

台所まわり

日本においては、「ざる」や「茶漉し」といった言葉があるため、和の文化の文脈ではこれらの語彙が好まれます。一方、洋風の料理や文化を取り入れる際には、「ストレーナー」が用いられる傾向があります。例えば、紅茶やハーブティーを淹れる際に使用するものは「ティーストレーナー」と呼ばれることが多いです。

工業製品

配管系統では、常時稼働が必要な場合にストレーナーを二重系統にして、片方を稼働させながらもう片方を整備することで、運転を継続できます。ストレーナーは、空調機器、トイレのロータンク給水部分、流し台の排水口など、流体が流れる配管に取り付けられています。

機械工学

機械や設備では、流体中のゴミを濾し取るために、様々なストレーナーが使用されています。例えば、吸気用の「エアストレーナー」、燃料用の「フューエルストレーナー」、エンジンオイルやATF用の「オイルストレーナー」などがあります。これらは単に「ストレーナー」と呼ばれるほか、「フィルター」や「エレメント」と呼ばれることもあります。

水槽の濾過装置

熱帯魚などを飼育する水槽の濾過装置では、吸水パイプの先端にストレーナーが取り付けられています。これにより、水中の固形物が濾過装置内に侵入するのを防ぎます。さらに細かい固形物や小さな生物の侵入を防ぐために、「ストレーナースポンジ」と呼ばれるスポンジを取り付けることもあります。

水処理機器の部品

濾過装置やイオン交換塔などの内部装置にも、ストレーナーが取り付けられています。供給水の散水や、濾過液の集水を行うための部品として、内部充填材層からの均等集配水に貢献します。

まとめ

ストレーナーは、私たちの生活の様々な場面で、液体から固形物を取り除くという重要な役割を果たしています。用途に応じた多様な種類が存在し、それぞれの特性を活かして、より良い製品や環境作りに貢献しています。

関連項目

濾過
ざる
水処理

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