ストーのテンプル伯爵

ストーのテンプル伯爵は、1822年に第2代バッキンガム侯爵リチャード・テンプル＝ニュージェント＝ブリッジス＝シャンドス＝グレンヴィルがバッキンガム＝シャンドス公爵位と共に叙されたことに始まる、連合王国貴族の伯爵位です。この爵位は、バッキンガム＝シャンドス公爵位が廃絶した後も、特別継承規定によって女系を通じてテンプル＝ゴア＝ラントン家に継承され、現在まで存続しています。

歴史

1822年2月4日、第2代バッキンガム侯爵リチャード・テンプル＝ニュージェント＝ブリッジス＝シャンドス＝グレンヴィルは、勅許状によってバッキンガム＝シャンドス公爵、シャンドス侯爵と共に、バッキンガム州におけるストーのテンプル伯爵に叙せられました。バッキンガム＝シャンドス公爵位とシャンドス侯爵位は、通常の直系嫡出男系男子に限定される爵位でしたが、ストーのテンプル伯爵位には、男子がいない場合に孫娘アン・エリザ・メアリーとその男系男子に継承を認める特別継承規定が付与されました。これは、当時リチャード・プランタジネットには娘のアン・エリザ・メアリーしか子供がいなかったためです。もっとも、リチャード・プランタジネットは翌1823年に男子リチャード・プランタジネット・キャンベルを儲けています。

初代伯（初代バッキンガム＝シャンドス公）の死後、その一人息子リチャード・プランタジネットが第2代伯（第2代バッキンガム＝シャンドス公）を継承しました。彼の死後は、その一人息子リチャード・プランタジネット・キャンベルが第3代伯（第3代バッキンガム＝シャンドス公）を継承しました。

第3代伯には女子しかいなかったため、1889年の彼の死と共にバッキンガム＝シャンドス公爵位以下の爵位の多くは廃絶しましたが、ストーのテンプル伯爵位は上記の特別継承規定により、第2代伯の娘アンと庶民院議員ウィリアム・ゴア＝ラントンの長男であるウィリアム・スティーブン・ゴア＝ラントンに継承され、存続しました。ウィリアム・スティーブン・ゴア＝ラントンは1892年にテンプル姓を加えて「テンプル＝ゴア＝ラントン」に改姓しました。

以降、テンプル＝ゴア＝ラントン家の男系男子によって爵位は継承され、2016年現在、第9代伯ジェイムズ・グレンヴィル・テンプル＝ゴア＝ラントンが当主を務めています。

テンプル＝ゴア＝ラントン家はストーのテンプル伯爵以外の爵位は保有していませんが、法定推定相続人は「ラントン卿」という儀礼称号を使用するのが伝統となっています。

ストーのテンプル伯爵 (1822年)

初代伯：リチャード・テンプル＝ニュージェント＝ブリッジス＝シャンドス＝グレンヴィル (1776–1839) - 初代バッキンガム＝シャンドス公
第2代伯：リチャード・プランタジネット・テンプル＝ニュージェント＝ブリッジス＝シャンドス＝グレンヴィル (1797–1861) - 第2代バッキンガム＝シャンドス公
第3代伯：リチャード・プランタジネット・キャンベル・テンプル＝ニュージェント＝ブリッジス＝シャンドス＝グレンヴィル (1823–1889) - 第3代バッキンガム＝シャンドス公
第4代伯：ウィリアム・スティーブン・テンプル＝ゴア＝ラントン (1847–1902)
第5代伯：アルジャーノン・ウィリアム・スティーブン・テンプル＝ゴア＝ラントン (1871–1940)
第6代伯：シャンドス・グレンヴィル・テンプル＝ゴア＝ラントン (1909–1966)
第7代伯：ロナルド・スティーブン・テンプル＝ゴア＝ラントン (1910–1988)
第8代伯：ウォルター・グレンヴィル・アルジャーノン・テンプル＝ゴア＝ラントン (1924-2013)
第9代伯：ジェイムズ・グレンヴィル・テンプル＝ゴア＝ラントン (1955-)

推定相続人は現当主の弟ロバート・シャンドス・グレンヴィル・テンプル＝ゴア＝ラントン (1957-)です。

関連項目

テンプル伯爵
バッキンガム＝シャンドス公爵
グレンヴィル男爵
コバム子爵
キンロス卿
アラン伯爵 (1762年の創設)
アナリー男爵 (1766年と1789年の創設)
* ハーレック男爵

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