ストーミー・シックス

ストーミー・シックスは、1966年にイタリアのミラノで結成されたプログレッシブ・フォークロック・バンドです。1983年まで、主に6人編成で活動していましたが、時期によっては4～7人でレコーディングも行っていました。メンバーは何度か入れ替わりましたが、結成メンバーであるフランコ・ファブリは、バンドの全期間を通して在籍しました。1993年5月にはミラノで再結成コンサートを開き、その模様は1995年にCD『ウン・コンチェルト』としてリリースされました。

ストーミー・シックスは、1978年3月にロンドンで開催された最初のRIO（ロック・イン・オポジション）フェスティバルに出演した5つのオリジナル・バンドのうちの1つとして知られています。その後、RIOを組織として形成する上で中心的な役割を担い、他のRIOバンドや関連バンドと共にヨーロッパ各地で公演を行いました。

バンドの軌跡

1966年、ストーミー・シックスはポップ/サイケデリック・ロックバンドとして活動をスタートさせ、1967年にはローリング・ストーンズのイタリア・ツアーでオープニングアクトを務めました。何度かのメンバーチェンジを経て、音楽性は左翼的なプロテスト・フォークロックへと変化し、初期の3枚のアルバムにはそのスタイルが反映されています。1970年代半ばになると、彼らの音楽はより複雑さを増し、プログレッシブ・ロックの要素を取り入れながら実験的なサウンドを追求するようになりました。

1974年末、ストーミー・シックスはミラノのミュージシャンたちと共に「L'Orchestra」と呼ばれる音楽協同組合を設立しました。この組合は、「あらゆる種類の非商業的な音楽、特にアヴァンギャルド、ジャズ、政治的音楽、プロテストソング、ポピュラー音楽を推進すること」を目的としていました。また、ミュージシャン自身が運営する独立したレコードレーベルとしても機能し、ストーミー・シックスはここから数多くのシングルやアルバムをリリースしました。ストーミー・シックスは、「L'Orchestra」の運営において主導的な役割を果たしました。

1975年、イギリスのアヴァン・ロック・グループ、ヘンリー・カウが初めてイタリアをツアーした際、ストーミー・シックスは彼らを「L'Orchestra」に迎え入れ、親交を深めました。1978年には、ヘンリー・カウがロンドンのRIOフェスティバルにストーミー・シックスを含む3組のヨーロッパのグループを招待しました。ストーミー・シックスは、RIOのオリジナルメンバーとして、RIOを組織として形成する上で積極的に貢献しました。1979年には、ストーミー・シックス自身がミラノで2回目のRIOフェスティバルを開催し、7組のRIOメンバーが1週間にわたるイベントを繰り広げました。

6枚目のアルバム『ラップレンディスタ』（1977年）はプログレッシブ・ロックファンから高い評価を受け、続く『マッキーナ・マッケロニカ』（1980年）は「RIO」というジャンルを代表する作品として確立されました。ヘンリー・カウのジョージー・ボーンは、『マッキーナ・マッケロニカ』にゲスト参加し、同時期のコンサートにもストーミー・シックスと共に出演しました。

アルバム『Al Volo』（1982年）をリリース後、ストーミー・シックスは1983年に解散しました。

1983年7月、ストーミー・シックスの元メンバーであるフランコ・ファブリ、ウンベルト・フィオーリ、ピノ・マルティーニは、ドイツのアヴァン・ロック・グループ、カシーバー（元ヘンリー・カウのクリス・カトラー、ハイナー・ゲッベルス、アルフレッド・ハルト）と共同で、モンテプルチャーノのカンティエレ・インテルナツィオナーレ・ダルテにて公開ワークショップとレコーディング・プロジェクトを行いました。この時の録音は、イタリアのラジオ局「RAI Radio3」で放送され、そのうち7曲はカシックス（Cassix = Cassiber / Stormy Six）名義で、レコメンデッド・レコードのサウンド・マガジン『Rē Records Quarterly Vol.1 No.3』（1986年）に収録されました。

1993年5月10日、ストーミー・シックスはミラノのオルフェオ・シアターでの公演のために再結成されました。このコンサートは録音され、後にライブ・アルバム『ウン・コンチェルト』（1995年）としてリリースされました。

ストーミー・シックスのメンバー構成は、フランコ・ファブリを除いて頻繁に変更されました。

彼らの音楽は、プログレッシブ・ロック、フォーク、アヴァンギャルドなど、多様な要素を取り入れ、実験精神に満ち溢れています。RIOシーンにおける重要なバンドとして、その音楽性は高く評価されています。

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