ストーン・テンプル・パイロッツ
ストーン・テンプル・パイロッツ（Stone Temple Pilots）は、アメリカのサンディエゴで結成されたロックバンドで、略称はSTPです。1992年のデビュー以来、アルバム4作が連続でミリオンセラーを達成し、1990年代のオルタナティブ・ロックシーンで大きな成功を収めました。
1986年、スコット・ウェイランドとロバート・ディレオがブラック・フラッグのライブで出会い、意気投合してスウィング（Swing）というバンドを結成しました。その後、ロバートの兄であるディーンとエリック・クレッツが加入し、バンド名をマイティー・ジョー・ヤング（Mighty Joe Young）に変更。サンディエゴのクラブシーンで人気を集めましたが、同名のブルースミュージシャンから訴えられたため、バンド名の変更を余儀なくされます。数回の改名を経て、最終的にストーン・テンプル・パイロッツ（STP）と名乗るようになりました。バンド名の由来については、「スポーツチームのような名前は避けたかったため、意味のない単語の羅列にした」というエピソードが残っています。
1992年、アトランティック・[[レコード]]と契約し、ブレンダン・オブライエンをプロデューサーに迎えたデビューアルバム『コア（Core）』を発表。アルバムは全米2位、700万枚以上のセールスを記録し、「Sex Type Thing」や「Plush」といったシングルもヒットしました。しかし、その音楽性が「グランジの模倣」と批判されることもありました。
1994年には2ndアルバム『パープル（Purple）』を発表し、全米1位を獲得。ニルヴァーナやパール・ジャムの二番煎じという批判を跳ね返しました。しかし、直後にボーカルのウェイランドが薬物不法所持で逮捕され、これがきっかけとなり、ウェイランドは私生活でトラブルを繰り返すようになります。バンドメンバー間の人間関係にも亀裂が生じ始めました。
メンバーが同じ家に住みながらも顔を合わせないという状況でレコーディングされた3rdアルバム『ヴァチカン（Tiny Music...Songs From The Vatican Gift Shop）』は、1996年にリリースされました。それまでの音楽性からメロディを重視するスタイルへ変化し、全米4位を記録。しかし、ウェイランドが再び薬物で逮捕されツアーが打ち切られたため、売り上げは伸び悩みました。残りのメンバーは無名のボーカリストを迎え、トーク・ショー（Talk Show）というバンド名で活動を開始。ウェイランドもソロアルバム「12 Bar Blues」を発表しました。
冷却期間を経て、バンドは互いの価値を再認識し、1999年に4thアルバム『No. 4』を完成させました。しかし、発売直前にウェイランドが薬物関連で服役したため、ツアーは彼の出所を待って行われました。2001年には5thアルバム『シャングリラ・ディー・ダ（Shangri-La Dee Da）』をリリースし、コーン主催のファミリー・ヴァリューズツアーに参加。翌2002年にはオズフェストへの出演を辞退し新作に取り掛かりましたが、秋にバンドは突如解散しました。ウェイランドは元ガンズ・アンド・ローゼズのメンバーとヴェルヴェット・リヴォルヴァーを結成しました。
2008年2月、バンドの再結成が発表され、5月から全米ツアーを開始。2010年5月には6thアルバム『ストーン・テンプル・パイロッツ』をリリースし、全米初登場2位を記録しました。翌月には、バンド初のライブ映像作品『Alive In The Windy City』も発表されました。
2013年2月、公式サイトでウェイランドの解雇が発表されました。5月には、リンキン・パークのチェスター・ベニントンが新ボーカリストとして加入し、新曲「Out of Time」も発表されました。これに対し、ウェイランドは自分こそがSTPのメンバーであり、バンドの権利は自分にあると主張。メンバー側は、ウェイランドがSTPデビュー20周年のツアーを反故にしたことが解雇の理由だと反論し、バンドの法的権利をめぐり訴訟を起こしました。ウェイランドも反訴しました。
9月から全米ツアーを開始し、10月にはストーン・テンプル・パイロッツ with チェスター・ベニントン名義で新作EP『ハイ・ライズ（High Rise）』を発表しましたが、翌年にはベニントンが脱退（ウェイランドの時とは異なり友好的な脱退）。
2015年12月3日、ウェイランドがツアーバスの中で死亡しているのが発見されました。死因はドラッグとアルコールを含む「薬物等の併用による中毒」でした。2017年7月20日には、チェスター・ベニントンがロサンゼルスの自宅で自殺しているのが発見されました。
2016年秋には3代目ボーカリストのオーディションを開催し、オーディション番組『Xファクター』で準優勝したジェフ・グートが選ばれました。しかし、2017年11月14日に音楽番組で本人たちが出演するまで、彼の名前は伏せられていました。
ロバート・ディレオ (Robert DeLeo) - ベース、バッキングボーカル
ディーン・ディレオ (Dean DeLeo) - ギター（ロバートの兄）
エリック・クレッツ (Eric Kretz) - ドラムス
ジェフ・グート (Jeff Gutt) - ボーカル
スコット・ウェイランド (Scott Weiland) - ボーカル
チェスター・ベニントン (Chester Bennington) - ボーカル
アルバム
ブレンダン・オブライエン - デビュー以来、バンドのプロデュースを手掛けている。
公式ウェブサイト（英語）
ユニバーサルミュージック - ストーン・テンプル・パイロッツ
ワーナーミュージック・ジャパン - ストーン・テンプル・パイロッツ
結成からデビュー (1986-1993)
1986年、スコット・ウェイランドとロバート・ディレオがブラック・フラッグのライブで出会い、意気投合してスウィング（Swing）というバンドを結成しました。その後、ロバートの兄であるディーンとエリック・クレッツが加入し、バンド名をマイティー・ジョー・ヤング（Mighty Joe Young）に変更。サンディエゴのクラブシーンで人気を集めましたが、同名のブルースミュージシャンから訴えられたため、バンド名の変更を余儀なくされます。数回の改名を経て、最終的にストーン・テンプル・パイロッツ（STP）と名乗るようになりました。バンド名の由来については、「スポーツチームのような名前は避けたかったため、意味のない単語の羅列にした」というエピソードが残っています。
1992年、アトランティック・[[レコード]]と契約し、ブレンダン・オブライエンをプロデューサーに迎えたデビューアルバム『コア（Core）』を発表。アルバムは全米2位、700万枚以上のセールスを記録し、「Sex Type Thing」や「Plush」といったシングルもヒットしました。しかし、その音楽性が「グランジの模倣」と批判されることもありました。
成功と転落 (1994-2002)
1994年には2ndアルバム『パープル（Purple）』を発表し、全米1位を獲得。ニルヴァーナやパール・ジャムの二番煎じという批判を跳ね返しました。しかし、直後にボーカルのウェイランドが薬物不法所持で逮捕され、これがきっかけとなり、ウェイランドは私生活でトラブルを繰り返すようになります。バンドメンバー間の人間関係にも亀裂が生じ始めました。
メンバーが同じ家に住みながらも顔を合わせないという状況でレコーディングされた3rdアルバム『ヴァチカン（Tiny Music...Songs From The Vatican Gift Shop）』は、1996年にリリースされました。それまでの音楽性からメロディを重視するスタイルへ変化し、全米4位を記録。しかし、ウェイランドが再び薬物で逮捕されツアーが打ち切られたため、売り上げは伸び悩みました。残りのメンバーは無名のボーカリストを迎え、トーク・ショー（Talk Show）というバンド名で活動を開始。ウェイランドもソロアルバム「12 Bar Blues」を発表しました。
冷却期間を経て、バンドは互いの価値を再認識し、1999年に4thアルバム『No. 4』を完成させました。しかし、発売直前にウェイランドが薬物関連で服役したため、ツアーは彼の出所を待って行われました。2001年には5thアルバム『シャングリラ・ディー・ダ（Shangri-La Dee Da）』をリリースし、コーン主催のファミリー・ヴァリューズツアーに参加。翌2002年にはオズフェストへの出演を辞退し新作に取り掛かりましたが、秋にバンドは突如解散しました。ウェイランドは元ガンズ・アンド・ローゼズのメンバーとヴェルヴェット・リヴォルヴァーを結成しました。
再結成 (2008-2013)
2008年2月、バンドの再結成が発表され、5月から全米ツアーを開始。2010年5月には6thアルバム『ストーン・テンプル・パイロッツ』をリリースし、全米初登場2位を記録しました。翌月には、バンド初のライブ映像作品『Alive In The Windy City』も発表されました。
スコット・ウェイランドの解雇から現在 (2013-)
2013年2月、公式サイトでウェイランドの解雇が発表されました。5月には、リンキン・パークのチェスター・ベニントンが新ボーカリストとして加入し、新曲「Out of Time」も発表されました。これに対し、ウェイランドは自分こそがSTPのメンバーであり、バンドの権利は自分にあると主張。メンバー側は、ウェイランドがSTPデビュー20周年のツアーを反故にしたことが解雇の理由だと反論し、バンドの法的権利をめぐり訴訟を起こしました。ウェイランドも反訴しました。
9月から全米ツアーを開始し、10月にはストーン・テンプル・パイロッツ with チェスター・ベニントン名義で新作EP『ハイ・ライズ（High Rise）』を発表しましたが、翌年にはベニントンが脱退（ウェイランドの時とは異なり友好的な脱退）。
2015年12月3日、ウェイランドがツアーバスの中で死亡しているのが発見されました。死因はドラッグとアルコールを含む「薬物等の併用による中毒」でした。2017年7月20日には、チェスター・ベニントンがロサンゼルスの自宅で自殺しているのが発見されました。
2016年秋には3代目ボーカリストのオーディションを開催し、オーディション番組『Xファクター』で準優勝したジェフ・グートが選ばれました。しかし、2017年11月14日に音楽番組で本人たちが出演するまで、彼の名前は伏せられていました。
メンバー
ロバート・ディレオ (Robert DeLeo) - ベース、バッキングボーカル
ディーン・ディレオ (Dean DeLeo) - ギター（ロバートの兄）
エリック・クレッツ (Eric Kretz) - ドラムス
ジェフ・グート (Jeff Gutt) - ボーカル
元メンバー
スコット・ウェイランド (Scott Weiland) - ボーカル
チェスター・ベニントン (Chester Bennington) - ボーカル
ディスコグラフィー
アルバム
脚注
関連項目
ブレンダン・オブライエン - デビュー以来、バンドのプロデュースを手掛けている。
外部リンク
公式ウェブサイト（英語）
ユニバーサルミュージック - ストーン・テンプル・パイロッツ
ワーナーミュージック・ジャパン - ストーン・テンプル・パイロッツ
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