ストーン・マウンテン

ストーン・マウンテンは、アメリカ合衆国ジョージア州、アトランタの東郊に位置する標高513mの山です。この山は、世界最大級の花崗岩の一枚岩であり、その周囲からの高さは251mに達します。山頂へはロープウェイが通じており、観光客にとってアクセスしやすい場所となっています。

このストーン・マウンテンが特に知られているのは、その山腹に彫られた巨大なレリーフです。レリーフには、南北戦争における南軍の司令官であるジェファーソン・デイヴィス、ロバート・E・リー、ストーンウォール・ジャクソンの3名が描かれています。このレリーフは、高さ27m、幅58mという巨大なもので、世界最大級の彫刻作品として知られています。

このレリーフの制作は、彫刻家ガットスン・ボーグラムによって始められました。ボーグラムは後にラシュモア[[山]]の4人の大統領の胸像を手がけることでも知られています。ストーン・マウンテンのレリーフは1923年に制作が開始され、完成したのは1972年と、実に約50年もの歳月を要しました。この長い制作期間からも、その規模の大きさと複雑さがうかがえます。

しかし、21世紀に入り、このレリーフは新たな議論を呼ぶこととなりました。レリーフに描かれた南軍は、奴隷制を維持しようとした勢力であり、その記念碑としての存在は、社会的な正義や人権の観点から問題視されるようになりました。このため、レリーフの撤去を求める声が強まっており、ストーン・マウンテンは歴史的なモニュメントであると同時に、現代社会における複雑な問題提起の場ともなっています。

ストーン・マウンテンは、単なる自然の景勝地としてだけでなく、アメリカの歴史と社会問題を映し出す鏡として、多角的な視点から捉えられるべき場所であると言えるでしょう。訪れる際には、その壮大な景観だけでなく、歴史的な背景と現代社会における議論についても理解を深めることが推奨されます。

外部リンク:
Stone Mountain Historic District Atlanta: A National Register of Historic Places Travel Itinerary
Stone Mountain Theme Park

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