スノーホワイト/氷の王国

映画『スノーホワイト/氷の王国』

『スノーホワイト/氷の王国』（原題: The Huntsman: Winter's War）は、2016年にイギリスとアメリカの共同制作で公開されたダークファンタジー映画です。制作はユニバーサル映画が手掛け、前作『スノーホワイト』のVFXスーパーバイザーを務めたセドリック・ニコラス＝トロイアンが監督を担当しています。本作は、彼にとって初監督作品のデビュー作でもあります。アメリカでは2016年4月22日に公開され、日本は5月27日に公開されました。

あらすじ

物語は、邪悪な女王ラヴェンナの妹であるフレイヤが、愛に裏切られたことで心に冷たい氷を宿し、自らが支配する「氷の王国」を築くところから始まります。彼女は愛を信じなくなり、禁忌の恋に落ちたことで生まれた娘を夫に殺されるという過去を抱えていました。数十年後、フレイヤは妹ラヴェンナの死を知り、自ら魔法の鏡を奪う企みを巡らせ、ラヴェンナを復活させようとします。

一方、フレイヤに仕えるエリックは、彼女たちの企みを阻止すべく立ち上がります。しかし、彼の前に立ちはだかるのは、彼がかつて失ったはずの恋人であるサラでした。エリックはサラと再会し、愛と裏切りの狭間で葛藤しながら、フレイヤとラヴェンナとの戦いに挑むことになります。

キャスト

• - クリス・ヘムズワース（杉田智和）: ハンターのエリックを演じます。前作でスノーホワイトと対峙した男であり、本作では彼の過去が明らかになります。
• - シャーリーズ・セロン（田中敦子）: 邪悪な女王ラヴェンナを演じており、前作でも彼女の魅力が話題となりました。
• - エミリー・ブラント（水樹奈々）: フレイヤ役で登場し、愛に対する姿勢に深い影を落とします。
• - ジェシカ・チャステイン（朴璐美）: エリックの過去の恋人サラとして、物語に不可欠な役割を果たします。

製作背景

本作の企画は、前作の続編として始まりましたが、監督の交代やキャストの変更など、いくつかの波乱がありました。元々、ルパート・サンダース監督とクリステン・スチュワートの続投が検討されていましたが、不倫問題が影響し、最終的にクリス・ヘムズワースを主役に据えたスピンオフとして再構築されました。プロジェクトの進行中に、数度の脚本変更もあり、最終的にセドリック・ニコラス＝トロイアンが監督として選ばれました。

撮影と公開

撮影は2015年4月からイギリスで開始され、主に南東部のサリーや南西部のウェルズで行われました。2015年11月には公式ポスターが公開され、タイトルが『The Huntsman: Winter's War』に改められました。

興行収入と評価

公開当初、本作は北米で4666万ドル、その他の地域でのBOXオフィスでも高評価を得ており、最終的に合計で1億5790万ドルを超える興行収入を稼ぎ出しました。しかしながら、批評の面では厳しい評価が多く、Rotten Tomatoesではわずか19%の支持率を記録しました。魅力的なビジュアルやキャストは評価される一方で、ストーリーの不必要性が指摘されています。批評サイトMetacriticでは加重平均値が35/100に留まっています。

本作は美しいビジュアルと深いキャラクター描写が特色のダークファンタジーですが、その内容やストーリーに関しては賛否が分かれる結果となりました。

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