スバル・ディアスワゴン

ディアスワゴンの概要

ディアスワゴンは、スバル（旧・富士重工業）が販売していたワンボックス型の軽乗用車です。このモデルは2009年以降、ダイハツ工業からのOEM供給によって製造されています。ディアスワゴンは、スバルが提供した独自のスタイリングと快適な乗用仕様を特徴としています。

初代 TW1/2系（1999年-2009年）

ディアスワゴンの初代モデルは、1999年10月から2009年12月まで販売されました。このモデルは、6代目サンバーの姉妹車として登場し、フルタイム4WDや乗用向けの内装デザインを採用することで、商用車とは異なるコンセプトを打ち出しました。初代は、主に商用のバンモデルと差別化を図るために、5ナンバーの乗用グレードとして展開されていました。

2代目 S321/331系（2009年-2020年）

2008年4月、スバルはトヨタ自動車やダイハツ工業と業務提携の強化を図った結果、軽自動車自社生産から撤退することを決めました。そのため、2009年9月にはディアスワゴンがフルモデルチェンジされ、ダイハツのアトレーワゴンをベースに設計されました。この2代目ディアスワゴンは、車名に「サンバー」が付かない新しいスタイルのモデルとなっています。

製造と特徴

2代目ディアスワゴンは、大分県のダイハツ九州で製造されており、業界初の軽自動車としてのOEM供給モデルでもあります。エンジンはKF-DET型で、出力は47kW（64PS）を誇ります。トランスミッションは、燃費性能と静粛性に優れた4速ATを使用しています。これにより、パワフルかつ快適な走行性能が実現されています。

室内では、アイボリーを基調としたファブリック素材のシートで明るい空間が演出されています。また、インパネシフト、フットリリース式パーキングブレーキの採用により、使いやすさが向上しました。グレードは「LS」、「RS」、「RS Limited」から選べ、特にスポーティな装備が施されたRS系は人気があります。

改良と進化

ディアスワゴンは、アトレーワゴンに合わせて数回の改良が行われました。2010年にはJC08排出ガス基準に対応し、2011年以降も安全設備の強化が続けられました。2015年の改良では、電子制御スロットルと4ATによる燃費向上も実施されています。

2017年にはマイナーチェンジが行われ、エマージェンシーストップシグナルやエコアイドルなどの先進機能が追加されました。外装デザインも変更されフロントマスクやリアバンパーが一新されました。これにより、より現代的な印象を持つモデルとなりました。

生産終了とその後

最終的に、2020年2月には生産が終了し、3月には全流通在庫の登録が完了しました。その後、スバル車での連携が続いており、ディアスの名前が復活しましたが、これまでのモデルとは異なる仕様になっています。現在でも、ディアスワゴンは多くのファンに愛され続けているモデルです。

結論

ディアスワゴンは、スバルが提案した再定義された軽乗用車の一つです。乗用としての快適性と商用モデルとの明確な差別化を持ちながら、多くのユーザーに支持されてきました。今後もスバルとダイハツの関係性に注目が集まります。

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