スパルタシスト日本グループ

スパルタシスト日本グループ：革命的共産主義と独自の主張

スパルタシスト日本グループは、1988年に結成された日本の新左翼党派です。国際共産主義者同盟（第四インターナショナル）の日本支部として、世界革命を目指した活動を行っています。そのルーツは、第四インターナショナル中央書記局から分派したプロレタリア派、そして歴史科学研究会へと遡ります。歴史科学研究会から生まれたメンバーとアメリカから派遣されたメンバーがほぼ半数ずつを占め、国際的なネットワークを持つ点が特徴です。

党の綱領と国際情勢

スパルタシスト日本グループの究極目標は、「労働者階級指導部としての国際的なレーニン主義トロツキスト党の建設」です。この目標達成のため、彼らは既存の社会主義国（中国、北朝鮮、キューバ、ベトナム）を、歪曲された面はあるものの社会主義革命を成し遂げた国家として擁護しています。これらの国々の防衛を、マルクス主義者の立場から当然のこととして主張しています。

また、先進資本主義諸国へのプロレタリア支配拡大を掲げ、日本をその鍵となる国と位置づけています。この観点から、チベット問題、台湾問題、2019年の香港民主化デモといった国際問題においては、中国政府の立場を支持する声明を発表しています。

社会問題への独自のスタンス

スパルタシスト日本グループは、社会問題への独自のスタンスでも知られています。性的自己決定権を強く主張し、未成年者の同性愛行為の非犯罪化、売買春・近親相姦の処罰廃止、ポルノグラフィの肯定などを提唱しています。アメリカ人ポルノ女優ニナ・ハートレーへの支持も表明しています。人種差別的な裁判による冤罪だと主張するアメリカ合衆国の死刑囚ムミア・アブ＝ジャマールへの救援活動にも積極的に取り組んでいます。

経済問題においては、空港建設による生産性向上を肯定し、三里塚闘争への批判的立場をとっています。三里塚闘争に参加する他の左翼党派を「成田狂い」と呼ぶなど、強い批判姿勢を見せています。

活動と影響力

スパルタシスト日本グループの活動は主に首都圏に集中していますが、他のトロツキスト党派の集会には大阪府まで出向いて参加し、積極的に自らの主張を展開、他党派への批判を行うこともあります。

結論

スパルタシスト日本グループは、国際的なネットワークと独自の政治主張、社会問題への取り組みによって特徴づけられる、ユニークな存在です。彼らの活動は、日本の左翼運動の一端を担うだけでなく、国際的な共産主義運動に影響を与え続けていると言えるでしょう。 マルクス主義・トロツキズムに基づく彼らの思想と、現代社会問題への独自の解釈は、今後も注目に値するでしょう。 彼らの活動範囲は限定的ですが、彼らの主張は、社会運動や政治思想史において重要な位置を占めています。 今後、彼らの活動がどのように展開していくのか、そしてどのような影響を与えていくのか、注目が必要です。

もう一度検索