スパルタンX (ゲーム)

スパルタンX

『スパルタンX』（スパルタンエックス）は、1984年にアイレムからリリースされたアーケードゲームで、任意スクロールのアクションを楽しむことができます。海外では『KUNG-FU MASTER』というタイトルで知られ、データイーストのUSA事業部からライセンス販売されました。このゲームはジャッキー・チェンが主演した同名映画を元にしているものの、登場人物はほとんど異なり、映画のストーリーラインとも大きく異なっています。実際には、ブルース・リー主演の映画『死亡遊戯』に近い内容となっています。

ゲームの概要

プレイヤーは主人公のトーマスを操作し、様々な敵を倒しながら塔を登っていきます。移動は四方向のレバーで行い、パンチとキックの2ボタンで攻撃を行います。敵を倒し各フロアのボスを撃破することが目的であり、ボスを倒すことでさらわれたヒロイン・シルビアを救出できます。ゲームは全5階で構成されており、奇数階は左側、偶数階は右側に進む仕組みです。各フロアには特有のトラップや敵が待ち受けており、戦略をもって進む必要があります。

体力が尽きるか制限時間が切れてしまうとミスとなり、トーマスの人数が減ります。しかし、スコアが5万点を超えると人数が1人増える仕組みになっています。ゲームを進める中で、トーマスの残り人数がゼロになるとゲームオーバーになります。各階のボスは個性的で強力な敵ばかりです。

キャラクターと敵

このゲームにはユニークな敵キャラクターが多数登場します。最弱の敵は「つかみ男」で、彼に掴まれてしまうと体力を吸い取られる危険があります。また、「ナイフ投げ」の敵は遠くからナイフを投げつけてきます。さらに、「トムトム」は小柄な敵で、やはり体力を吸い取る姿勢を崩しません。トラップとしては蛇やドラゴンといった強敵が多数待ち受けており、局面によって異なる戦略を必要とします。

ボスキャラクター

各階にはそれぞれのボスが設定されています。最初のボス「棒術使い」は2000点、次の階の「ブーメラン使い」は3000点と、点数もそれぞれ定められています。ボスたちを倒すごとにトーマスはスコアを獲得し、成長していくことがゲームの大きな魅力です。特に5階の「Mr.X」はゲームの親玉として、しっかりガードするため、注意が必要です。

移植版と評価

『スパルタンX』はその後、ファミリーコンピュータやMSX、ゲームボーイなど、さまざまなプラットフォームに移植されました。1985年に任天堂から発売されたファミリーコンピュータ版では、オリジナルからいくつかの要素が変更されており、新たに隠しボーナス要素が加わるなどしており、プレイヤーを楽しませました。また、評価も高く、後のアクションゲームにおいても大きな影響を与えた作品とされています。

その他の情報

ゲームの雰囲気を盛り上げるために様々な演出が施されています。例えば、ボス戦で倒された際の合成音声などは、今もなお記憶に残る要因の一つとなっています。また、『スパルタンX』はゲームの宣伝ポスターに映画からのスチール素材が用いられているものの、実際のゲーム内容は映画とはほとんどつながりがないことが後で話題ともなりました。このように、アーケードゲームから新たなスリルある冒険が展開されていき、時代を超えた名作として多くのプレイヤーに愛されています。

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