スパンコール

スパンコールは、衣服や装飾品に用いられる光を反射させるための小さな装飾部材です。スパングル、シークイン、パイエットとも呼ばれます。素材は金属やプラスチックで、中央に穴が開いているものが一般的です。

歴史と語源

スパンコールの語源は、英語の「spangle」を日本語訛りさせたものです。元々は、ペルシャ湾沿岸で使用されていたアラブの硬貨「シッカ (sikka)」に似た装飾品を指していました。その名の通り、表面が光を反射するように加工されていることが特徴です。また、光を反射する加工が施された布自体をスパンコールと呼ぶこともあります。

形状と素材

スパンコールの形状は様々ですが、直径6ミリメートル程度の円形で中央に穴が開いているものが最も一般的です。そのまま衣服や装飾品に縫い付けるだけでなく、糸を通してリボン状にしたものも販売されています。これにより、様々なデザインや用途に対応できます。

用途と注意点

スパンコールは、その光沢と華やかさから、衣装やアクセサリーの装飾として広く利用されています。特に、ステージ衣装やパーティードレスなど、華やかな場面で多く見られます。しかし、スパンコールを施した衣服は洗濯にあまり向いていません。特にドライクリーニングを行うと、色落ちや変形が生じる可能性があります。そのため、スパンコール付きの衣類を扱う際には、洗濯方法に注意が必要です。

関連事項

スパンコールは、ビーズやラインストーンなど、他の装飾素材と組み合わせて使われることもあります。ビーズ手芸の世界でも、スパンコールは重要な素材の一つです。また、めっき加工の分野では、亜鉛めっきを行った際に、表面に「スパングル」と呼ばれる花模様の結晶ができることがあります。これは、スパンコールとは異なる現象ですが、同じ言葉が使われているため、混同しないよう注意が必要です。

スパンコールは、その小さな見た目からは想像できないほど、幅広い分野で使われている装飾素材です。その歴史、形状、用途を知ることで、より一層、スパンコールの魅力に触れることができるでしょう。

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