スピア岬

スピア岬の魅力

スピア岬（Cape Spear）は、カナダのニューファンドランド島に位置する美しい岬で、カナダ最東端にあたります。地理的には西経52度37分にあり、毎日カナダで最初に太陽が昇る場所として知られています。スピア岬は、州都セントジョンズから近く、アクセスも良好です。岬の魅力はおいしい海の幸や自然の美しさだけでなく、歴史的な意味合いも深い場所です。

岬は北アメリカの最東端とも言われていますが、一部の人々は異なる見解を持っています。その中には、グリーンランドのノルドストルンディンゲンや、アリューシャン列島のセミソポクノイ島を最東端とみなす意見もあり、議論を呼ぶこともある場所です。こうした背景も、スピア岬の魅力を増しています。

名前の由来

スピア岬の名前は、ポルトガルの探検隊が「希望の岬」という意味の「Cabo da Esperança」と名付けたのが始まりです。この名称はフランス人によって意訳され、さらには英語に変化して「ケープ・スピア」となりました。このように、岬の名前にも歴史が宿っています。

歴史的な灯台

スピア岬では1836年9月から稼働している灯台があり、歴史的な価値を持っています。この灯台は、ニューファンドランド島で二番目に建設されたもので、最初の灯台は1810年にセントジョンズ湾のフォート・アムハーストに設置されました。

1832年に灯台委員会が設立され、新たな灯台設置のためにいくつかの候補地が検討された結果、スピア岬が選ばれました。1834年に建設が始まり、1836年には正式に開設されました。現在残っている灯台の建物は木造で、中心に照明装置を収めた塔がそびえ立っています。

1878年には霧笛が設置され、灯台の機能性が向上。これに加え、最初の照明は1815年にスコットランドのInchkeith灯台で使用されていたアーガンド式石油ランプを利用したもので、7つのランプが鏡で反射して光を放っていました。その後、時代とともに照明はアセチレン式、さらに1930年には電灯に変わっています。

戦争の歴史

第二次世界大戦中、スピア岬は重要な交通路となり、セントジョンズ港を守るために砲台が設置されました。この時期、兵舎や地下通路、塹壕なども建設され、現在でも当時の名残を見ることができます。

1955年に新しいコンクリート製灯台が完成し、元の灯台と灯台守の家は修復され、現在も保存されています。この灯台はニューファンドランド州で最古のものとして、カナダ国定史跡にも指定されています。

観光拠点としてのスピア岬

スピア岬は、観光地としても多くの人々を引き寄せています。海岸線を歩くトレイルや、雄大な海の景色を堪能できるスポットは、訪れた人々に感動を与えます。また、周辺には観光施設やレストランも充実しているため、観光客にとっても快適な環境が整っています。

このように、スピア岬は単なる自然の美しさだけでなく、歴史や文化が交錯する場所でもあり、訪れる価値のあるスポットです。

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