スプリングカップ (名古屋競馬)

スプリングカップ：地方競馬を彩る歴史ある競走

スプリングカップは、愛知県競馬組合が施行する地方競馬の重賞競走です。1973年、名古屋競馬場で創設されたこの競走は、当初サラブレッド系4歳（現3歳）の東海地区（笠松・愛知）所属馬限定の競走としてスタートしました。長い歴史の中で、数々のドラマが繰り広げられてきました。

創設から変遷：距離、出走条件、名称の変遷

創設当初はダート1600mで行われましたが、その後、中京競馬場の芝コース（1700m、1800m）で開催された時期もありました。2002年から2013年、そして2019年はダート1800m、2014～2015年はダート1400mと、距離も変化してきました。2016年から2018年は再びダート1600mに戻り、2023年の名古屋競馬場移転に伴い、現在はダート1700mで開催されています。

出走条件も、創設当初の東海地区所属馬限定から、北陸・東海、北陸・東海・近畿、北陸・東海・近畿・中国と、徐々に広がりをみせました。2015年から2023年は全国地方交流となり、2024年からは西日本地区交流競走へと変更されています。

名称も、三重テレビ放送や名古屋タイムズ社からの協賛を受け、「三重テレビ賞 スプリングカップ」、「名古屋タイムズ賞 スプリングカップ」など、様々な名称で呼ばれてきました。現在は「スポーツニッポン賞 スプリングカップ」として知られています。また、格付けも変遷し、1997年にSPII、2015年にはSPIに格上げされています。

中央競馬との関わり：ステップ競走としての役割

1997年から1999年までは中央競馬のNHKマイルカップのステップ競走、1998年からは東京優駿（日本ダービー）のステップ競走として位置付けられ、優勝馬には中央競馬への出走権が付与されました。しかし、実際にはスプリングカップ優勝馬がダービーに出走したことはありません。

2024年の開催概要

2024年のスプリングカップは、「創刊75周年記念スポーツニッポン賞 スプリングカップ」として開催されます。サラブレッド系3歳、西日本地区交流競走で、他地区所属馬の出走枠は5頭以下と定められています。負担重量は別定（56kg、牝馬2kg減）で、賞金総額は1000万円を超えます。

歴史に残る名馬と名場面

数々の名馬がスプリングカップを制覇し、多くのドラマを生み出してきました。安藤勝己騎手による史上初の4連覇、荒川友司調教師の連覇、吉田稔騎手、角田輝也調教師の連覇など、歴史に残る記録も数多く存在します。東海地区以外の所属馬が初制覇を果たしたのも大きな出来事でした。

終わりに

スプリングカップは、地方競馬の歴史と発展を象徴する重要な競走です。距離や出走条件、名称、格付けなど、時代とともに変化を遂げながら、地方競馬の盛り上げに貢献し続けています。今後も、地方競馬ファンを熱狂させる名勝負が期待されます。

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