スマートブック

スマートブックについて

スマートブックとは、スマートフォンとネットブックの特長を兼ね備えたインターネット用のモバイル情報端末です。現在、公式な定義は存在しませんが、通常は特定のハードウェアと機能の組み合わせがあると理解されています。これには、以下のような要素が含まれます。

• - プロセッサ: Qualcomm SnapdragonやNVIDIA Tegra 250などのARMコアを基にした高性能プロセッサが使用されています。
• - 液晶画面: スマートブックは4から10インチのカラー液晶を搭載しており、スマートフォンと比べるとやや大きいですが、ネットブックよりは小型です。
• - キーボード: フルキーボードが装備されており、快適な入力が可能です。
• - 記憶装置: HDDではなく、NANDフラッシュメモリを使用することで、サイズを抑えつつ低消費電力を実現しています。
• - OS: Linux系のオペレーティングシステムが導入されていて、特にカスタマイズされたデスクトップ系OSが多く見受けられます。

さらに、スマートブックには3G通信、無線LAN、Bluetooth、GPS機能が内蔵されており、常にインターネットにアクセスが可能です。この特性により、スマートフォンでは実現できない多様なサービスを利用でき、非常に便利です。

特徴と用途

このデバイスは、スマートフォンよりも大きな画面と高解像度を提供するため、動画再生やウェブブラウジングといったエンターテイメント系のサービスが快適に楽しめます。また、ネットブックほどの機能を必要としないが、長時間のバッテリー駆動が求められるユーザー層にも応えるよう設計されています。3GやWi-Fiによってインターネット接続が可能で、素早く起動することができるため、仕事や遊びにおいても快適に使用できます。

スマートブックは、メールやウェブブラウジングだけでなく、音声通話や音楽再生、文書作成などの多岐にわたる用途にも対応しています。特にLinux系OSの採用によって、従来のWindows OSよりも早い起動が実現されており、そのために消費電力も抑えられています。

設計と市場

スマートブックのデザインには多くのバリエーションがあり、特定のメーカーは様々なスタイルを提案しています。例えば、東芝からは「dynabook AZ」がリリースされ、Androidを使用することでPCとしての操作性とスマートフォンの機動性を融合させています。

市場においては、スマートブックの流通数は少なく、他のデバイスとのコスト比較は難しいですが、一般的にはネットブックよりも高価になります。特にプロセッサにかかるコストやOSライセンス料において大きな差が生まれます。しっかりとした部品構成を持ちながら、全体のコストを抑えたモデルも登場しています。

歴史的背景

スマートブックという言葉は、2008年末から2009年前半にかけて、米クアルコム社とフリースケール・セミコンダクタ社によって提唱され始めました。それ以前は異なる名称が使われていたものの、徐々にスマートブックとして認知されつつあります。

このデバイスは、様々な技術が集約されており、今後の進化が期待されます。ユーザーのニーズに合わせた多目的な使い方ができるスマートブックは、これからのモバイルコンピューティングのひとつの未来を示唆しています。

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